肥満と薄毛からの脱出!「背水の陣」に直面した中年男の日記

肥満と薄毛の話題だけではなく、趣味の読書・音楽・映画などのご紹介もしますよ。

坂本龍一・山下達郎の奇跡のコラボ作品・発見!!(その1)

坂本龍一」と「山下達郎

僕と同年代の50代以上で、音楽の好きな方であれば、ご存知の方も多いと思いますが、2人とも、日本を代表する音楽家です。

 

坂本龍一氏は、1970年代後半から1980年代前半にかけて「イエローマジックオーケストラ」の一員として、細野晴臣氏・高橋幸宏氏と共に世界で活躍し、その後は「戦場のメリークリスマス」「ラスト・エンペラー」などの世界的にヒットした映画音楽を手掛け、現在まで世界を舞台に、音楽を中心にあらゆる分野で活躍し続けてきました。

 

山下達郎氏は、1973年シュガーベイブを結成し、当時としては最先端のポップ・ロック音楽を築き上げ、1976年にソロデビューしてからも、その類まれなるソングライティング能力・プロデュース能力・歌唱力・楽器の演奏技術を生かし、アップデートし続け、「RIDE ON TIME(1980年)」「FOR YOU(1982年)」「MELODIES(1983年)」と質の高い大ヒットアルバムをリリースして、日本音楽界をけん引し続け、「日本音楽界の至宝」として、現在まで活躍し続けています。

 

2人はまだ音楽家としてブレイクする前の下積み時代に親交があったそうですが、その2人が作曲・編曲・プロデュースに関わった、一見(一聴)風変わりで何ともキテレツな作品が今年2021年9月に再発売されました。

2人とも今では大御所となり、現在となってはおそらく絶対作られることは無い、正直あり得ないコラボ作品です。

 

【1】2人の奇跡のコラボ作品が世に出たキッカケ

題して、「海や山の神様たち~ここでも今でもない話~(1975年リリース)」

 

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「海や山の神様たち~ここでも今でもない話」の再発売されたCD ジャケットのデザインが何とも不可思議です。これが坂本龍一氏と山下達郎氏の一番最初に制作に携わったコラボ作品だそうです。

 

いわゆる子供を対象とした「学芸もの」というジャンルですが、この作品を作り上げる中心となった人物は「及川恒平(おいかわこうへい)」という人物でした。

及川恒平氏は、いわゆる当時主流だったフォークソングのグループ「六文銭」のメンバーで、1970年代前半に世界歌謡祭グランプリを受賞するなど、かなり活躍していました。

その及川恒平氏は、北海道出身ということもあり、アイヌ文化を世に伝え、理解してもらうことを目的とした音楽作品を作りたいというのが、最初のキッカケでした。

 

及川恒平氏がどのような経緯で、この作品への参加を坂本龍一氏と山下達郎氏に依頼することになったかについては、かなり長い話になるので、詳しくはこのCDを購入してライナーノーツをご覧になることをオススメしますが、要約すると、次のような感じになります。

 

【2】坂本龍一氏と山下達郎氏の出会い

坂本龍一氏が日本のポップシーンに初めて登場したのは、1975年3月にリリースされた友部正人の「誰もぼくの絵を描けないだろう」のレコーディングだそうです。

その後、友部正人のセッションやライブに参加するようになって、音楽業界に坂本龍一の名は広まり、「腕のいいピアニスト・キーボーディスト」として知られるようになりました。

その後、山下達郎氏率いるシュガーベイブの関係者だった長門芳郎氏と仲良くなり、シュガーベイブのメンバーである山下達郎氏と伊藤銀次氏に紹介されます。

その後、福生にいた大瀧詠一氏と布谷文夫氏にも紹介され、布谷文夫氏のライブに坂本龍一氏と山下達郎氏が参加することになります。

この時(1975年)が、2人の初めての出会いだったそうです。

 

【3】3人が出会ったキッカケ

一方、及川恒平氏は、このアイヌ文化伝承を目的とした音楽作品を制作するため、文芸セクションを持っていたビクターにアプローチします。

坂本龍一氏は当時、ビクター文芸セクションとつながりのあるNHKなどでも活躍していたこともあり、そのあたりが及川恒平氏坂本龍一氏を結びつけ、本作に関わるようになったキッカケになったと言われています。

そして、坂本龍一氏と山下達郎氏とのつながりもあり、本作品の前に及川恒平氏がリリースしたアルバム「懐かしいくらし」に2人は参加しました。

そこで、3人の結びつきは固くなり、及川恒平氏はまだブレイクする前の坂本龍一氏と山下達郎氏の類まれなる素晴らしい才能に気づき、本作品への参加も依頼することになったのだそうです。

 

長くなってしまったので、続きは次回にお話したいと思います。

 

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中秋の気候と、人間の精神に与える影響

もう一週間ほど前の話になりますが、先週末に柴又帝釈天や小岩神社に参拝に行くため、車で高速道路を運転しました。

当日は快晴の秋晴れのとても気持ちの良い気候でしたが、そのせいか渋滞がひどく、中央高速に入ってしばらくすると、調布あたりから事故渋滞10㎞の表示が出ていました。

調布インターを過ぎると、パトカーと2台の乗用車が側道に停まっていて、事故の電光掲示板が掲げられていました。

運転手はそれぞれ中年男性と中年女性で、中年女性の乗った軽自動車の後ろに、中年男性が乗ったセダンの車が突っ込んだようで、軽自動車の後ろの部分がグチャッとつぶれていました。

2人とも真っ赤な顔をして、イライラしているようでした。

 

しばらく走って首都高に入ってからもノロノロ運転で、赤坂のあたりからほとんど進まなくなり、掲示板を見ると、 また西神田で事故があり、10㎞の渋滞でした。

この事故は間近で見ることは出来ませんでしたが、遠目に、同じような追突事故であることがわかりました。

 

その後、無事に現地について、小岩神社や柴又帝釈天を参拝することが出来て、楽しく過ごすことが出来たのですが、柴又から小岩方面へ向かう、とても細い生活道路で、また事故を目撃しました。

何でもない普通の生活道路の交差点付近で、警察官が交通整理を行っていて、不審に思っていると、対向車線で大きなバンがガードレールに激突したようで、前面の左側車体がグチャッと大きく損傷していました。

下町特有の狭い生活道路のちょうどカーブの部分で、普通は飛ばすと非常に危ない道路なので、よほど無茶な運転をしたのでしょう。

 

帰りの高速道路も首都高に入ると渋滞が続き、高井戸あたりで事故があったようで、10㎞の渋滞でした。

事故渋滞にイライラして、無理な追い越しをしている車を見かけました。

この事故も先ほど遭遇した追突事故のようでした。

 

一日に4件の事故に遭遇することは本当に珍しいことでした。

また、ずいぶん運転が荒いなあと思った車も多かった一日でした。

そんな日の翌日ハロウィンの日、京王線の電車内で、刺傷・放火事件があったことは皆様の記憶にも残っているかと思います。

 

稲川淳二がニコニコチャンネルに出演している「稲川淳二のファンと怪異があつまるチャンネル」の10月26日放送分で、稲川淳二が言っていましたが、この10月から11月の時期は、「中秋の名月」などと言われるように、月が肥大化したりして、月のエネルギーが活発になる時期であり、人間特に男性の精神状態に大きな影響を与えるのだそうです。

「狼男」などの言葉通り、そのような精神状態に近い状態になる男性が増えるのだそうです。

女性は月のリズムとの親和性があるため、あまり影響は受けないのだそうです。

まあ、ハロウィンが10月31日ということも、あながち偶然ではないと言っていました。

また、この時期の気候は、昼と夜の寒暖の差が激しく、体調を崩す方も多いと思いますが、精神状態にも少なからず悪い影響を与えるのだそうです。

 

考えてみれば、僕自身も結構仕事のトラブルを抱えたりして、イライラすることが多くなっているような気がします。

全て気のせいと言ってしまえばそれまでですが、どうか皆様も心の中のどこかでこのことを覚えていて、トラブルに巻き込まれないよう、お気をつけください。

 

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映画「ドライブ・マイ・カー」を観て

もう上映はとっくに終わってしまったのですが、8月下旬に映画「ドライブ・マイ・カー」を観ました。

言わずと知れた、村上春樹の原作の短編小説「ドライブ・マイ・カー」を映画化したもので、第74回カンヌ国際映画祭の4冠を受賞した話題作です。

 

この映画を観て、僕なりの感想をお伝えしたいと思います。

 

①月並みな感想ですが、とにかく脚本が素晴らしかったと思います。

原作にはないシーンや会話がほとんどでしたが、いかにも村上春樹作品に出てきそうなシーンや登場人物の言葉が出てきて、そのどれもがしっくりはまっていました。

あの小品のような短編をどうやって約3時間もの長編映画に仕立て上げたのか、観る前は甚だ疑問でしたが、観ているうちに作品にどんどんと惹き込まれ、気が付くと、3時間があっという間に過ぎていました。

 

②これも月並みな感想ですが、俳優陣の演技力がとても素晴らしかったと思います。

主役の西島秀俊三浦透子をはじめ、俳優陣は皆素晴らしい演技で、それがとても自然でした。

特に、女性ドライバーのみさき役を三浦透子が演じていましたが、全く原作通りのイメージで、無愛想でクールで、余計なことを一切言わないが、洞察力に優れていて、相手の言うことの本質を見抜くという性格を、見事に的確に演じていました。

 

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「ドライブ・マイ・カー」の映画パンフレット 監督や主要俳優陣の長いコメントが書かれていて、なかなか読みごたえがありました。

 

③この映画の原作はあくまでも村上春樹の短編集「女のいない男たち」に収録されている「ドライブ・マイ・カー」ですが、脚本家である妻の「音」が作り上げる物語の中に、同じ「女のいない男たち」に収録されている「シェエラザード」の「ある女子高生が好きな男の子の家に空き巣に入って、自分の「印」を残していく」という話があります。

実はこの話が、この映画全体のキーにもなっているという構成が素晴らしかったです。

 

④妻の「音」は、夫の「家福」を愛していながらも、いろいろな複数の他の男と秘かに性的関係を持っていて、続けていました。

しかし、自分のやってきたことにだんだんと耐え切れなくなってきて、ある日ついに夫に告白しようと決意します。

それを先ほどの「シェエラザード」の女子高生の話とうまく絡めていました。

女子高生は度々好きな男の子の家に秘かに忍び込んで空き巣に入り、自分の「印」を残して、ずっとバレずに秘密にしてきました。

ところがある日、女子高生が好きな男の子の部屋にいる時に、本物の空き巣が入ってきて、強姦されそうになり、格闘して誤って殺してしまいます。

ところが、そのことは何も明るみに出ることもなく、日常は何ら変わることはありませんでした。

女子高生はそのことに耐え切れなくなり、自分のやってきたことの責任を取ろうと決意し、男の子の家の監視カメラに向かって、ついに告白します。

 

家福は、妻からその物語は聞いていましたが、本物の空き巣が出てきてからの話は聞いていませんでした。

ところが、浮気相手の高槻は全部聞いていて、それを車の中で、高槻の口から家福に話す脚本にしたのは、とても素晴らしかったと思いました。

 

⑤妻の「音」は、自分の口から、これまでの情事について夫に告白したかったですが、その直前に無念にもくも膜下出血で亡くなってしまいます。

ここからは僕の推測ですが、自分の口から告白できなかった妻の「音」は、浮気相手の高槻に託して、家福と高槻を引き合わせ、同乗した車の中で、音は高槻に乗り移って、高槻の口から告白したのではないか、と考えています。

人間は、自分のやってきた「後ろめたいこと」に関して、ずっと胸に秘めて、秘密にしておくことには耐えられないものなのだというメッセージを、この映画を観て感じました。

 

最後に、同じような過去と痛みを抱える家福とみさきが、広島から北海道のみさきの故郷の実家まで、家福の車をみさきが運転して、大旅行をする壮大なシーンがあります。

そして、徐々に二人の信頼関係が深まり、打ち解けていきました。

最後には、

みさきの廃墟となった実家の残骸の前で、二人が互いの心の奥深くの思いを告白し、抱き合う場面は圧巻でした。

 

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北海道の、みさきの廃墟となった実家を見つけ出した、家福とみさき

 

もう上映は終わってしまいましたが、いずれDVDやBlu-rayが発売されると思いますので、ぜひご覧になることをオススメします。

最後には意外などんでん返しもあります。

 

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祝・中原眼科診療再開

僕が飛蚊症の治療で大変お世話になった中原眼科の中原将光先生が、あらぬ疑いをかけられ、9月29日ころから神奈川県警に拘留されていたことは、以前のブログでお伝えいたしました。

 

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あれから、中原先生はずっと拘留されていたようで、いつまでも診療再開されず、僕としても、とても心配しておりました。

10月8日ころ、中原眼科から速達で封筒が届いて、中を開けてみると、事務局長の中原様名義(女性の名前で、おそらくご家族ではないでしょうか)で、中原先生の疑いを晴らすため、深作眼科から転院してきた患者さんにアンケートと署名活動をしているのだそうです。

中原先生が2019年11月に深作眼科を退職した時に、どこで働くかなどの連絡や、中原先生からのダイレクトメールはもらっていないこと、中原眼科を開院した時も、中原先生からダイレクトメール等の案内などをもらっていないことへの同意と、中原眼科に通院するようになったきっかけに関するアンケートでした。

僕は以前下記のブログでも書きましたが、中原先生が退職する直前の2019年11月15日に中原先生の診察を受け、深作眼科を退職することを知りましたが、中原先生はこの場で次に行く場所を患者さんにお伝えするのは道徳的に問題があるということで、頑なに教えてくれませんでした。

 

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その後、中原先生から連絡が来ることもなく、中原先生が中原眼科を立ち上げたことを知ったのは、偶然通りかかった妻の姉が、妻に話したことがきっかけです。

なので、アンケートにもそのことを記入しました。

 

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10月8日に届いた中原眼科からのアンケートと署名同意書 僕は中原先生が深作眼科を退職してから連絡をもらったことは一切無く、中原眼科開院を知ったのは、偶然通りかかった親族からでした。

そして、少しでも早く中原先生の疑いが晴れ、医院を再開できることを願って、激励の手紙を別に添えて、投函しました。

 

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別に添えた手紙 中原先生が少しでも早く釈放されるよう、願いを込めて書きました。

しばらくして、1週間くらい経ったころに、突然僕の個人携帯に電話がかかってきました。

出ると、中原眼科の女性スタッフの方でした。

今回のアンケートに関し、返信してくれたお礼の電話でした。

中原先生は現在どのような状況なのか尋ねてみると、まだ拘留中だとのことでした。

あれから約2週間も拘留されているとは、中原先生もさぞかし心労が重なって、疲労困憊しているだろうと、とても心が痛みました。

 

そして、1週間くらいして、中原眼科のホームページを見てみたら、すべての疑いを晴らすことが出来て、無事釈放され、中原眼科を再開するという記事が載っていました。

僕はとてもうれしかったです。

 

www.nakaharaganka.com

 

そして、正直ホッとしました。

日本ではほとんど手術してもらえない飛蚊症の手術を進んでやってくれる中原先生が戻ってきてくれたこと、飛蚊症だけではなく、その他の目の重病の手術も高い技術を駆使してやってくれる中原先生が戻ってきてくれたこと。

中原先生がこのまま眼科医として戻ってこれなかったら、今後どうしよう、と本気で悩んでしまいました。

また、今後の日本の眼科界にとっても貴重です。

 

しかし、中原先生は今回のトラブルの件で、かなりの根も葉もない誹謗中傷で、自分自身だけではなく、大切な家族まで傷つけられたようで、本当に心が痛みました。

また、警察は立件できないとなると、無罪放免で釈放しますが、冤罪による被疑者の計り知れない精神的・経済的なダメージを補償することはありません。

まあ、古今東西はるか昔からそうですが、このあたりは法務省・法制審議会などもよく考えてもらいたいと思います。

 

今後の中原眼科と中原先生の再出発を僕なりに応援していきたいと思っています。

 

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映画「MINAMATA」を観て

先日、近くの映画館に行って、「MINAMATA」を観てきました。

ハリウッド映画界の大スターであるジョニー・デップが発案し、企画制作に携わり、主演まで手掛けた話題の映画で、2020年2月のベルリン国際映画祭にノミネートされ、日本では2021年9月23日から上映されています。

 

あのジョニー・デップ水俣病がどうしても結びつかなかったのですが、ジョニー・デップは以前からフォト・ジャーナリストで有名なユージン・スミス(1918-1978)にとても興味があったようで、中でもユージン・スミスが撮って、世界的に有名となった水俣病の写真集「MINAMATA」に非常に感銘を受け、映画化することを強く決意したのだそうです。

 

水俣病」は、言わずと知れた日本の4大公害病ですが、主に戦後から1970年代までの出来事であり、「すでに解決した事件」として、忘れ去られようとしていたと思っていました。

しかし、ジョニー・デップも言っていたように、問題が解決されたわけではなく、未だに闘いは続いているという事実に、自分の無知を恥じました。

 

映画を観ての感想ですが、話の流れに無駄がなく、事実をありのままに突き付けてくる映像はとても衝撃的で、2時間以上の長編映画でしたが、あっという間だったのが正直なところです。

 

舞台は1971年のニューヨーク。

フォト・ジャーナリストとして名声を博していたユージン・スミスは、時代の流れとともに過去の人となり、家族からも見捨てられ、金もなく、自堕落な生活を送って、もう自分の人生は終わりを迎えたと思い始めていました。

名コンビだったフォト・ジャーナリズム雑誌「ライフ」の編集長からも厄介者扱いされ、いよいfよ、もう終わりか、という時に、アイリーン・美緒子と運命的な出逢いを果たしました。

水俣病の取材をしてほしいと、アイリーンから懇願されるのですが、荒み切ったユージンは取り付く島もなく断ってしまいます。

しかし、アイリーンから渡された水俣病の現状の写真を見て驚愕し、衝撃を受け、アイリーンと共に水俣へ行くことを決意します。

まだ上映中なので、その後のストーリーは映画をご覧になってみてください。

 

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「MINAMATA」のパンフレット 坂本龍一作曲のテーマ曲が入ったCD入りは税込1,500円、通常版は税込700円です。

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スペシャルパッケージの限定版は、最後のページに、CDが付いています。
映画「MINAMATA」を的確に著した素晴らしい曲です。

 

この映画を観て、僕の心に残ったことをいくつかお話したいと思います。

 

①「写真を撮る時は、感情に左右されてはいけない。命を取られることがある。自分が何を撮りたいのか、何を伝えたいのかだけを考えなくてはならない。」

ユージンとアイリーンが、水俣病患者が入院する病院に忍び込み、苦しむ患者の姿を次々と写真に収めていきます。あまりの無残さにアイリーンは悲しみで取り乱してしまいそうになりますが、その時にユージンがアイリーンに語った言葉です。

さすが、残酷な第二次世界大戦の戦場にも赴いたユージンの言葉です。

そして、この言葉は写真家だけに当てはまるわけではなく、何かを人に伝える職業の人にはみんな当てはまるのではないでしょうか。

ジャーナリストはもちろん、こうやってブログを書いているブロガーやユーチューバーにも当てはまる言葉だと思います。

言葉というのは、感情に左右されればされるほど、人には伝わらないものではないかと思っています。

まず一呼吸置き、一度自分の意識を引いて、客観視し、「何を伝えたいのか」をきちんと考えて、伝えた方がうまく伝わることが多いのではないかと思います。

 

②「写真は、撮る方も魂を奪われる。だから心して覚悟して撮らなければならない。」

これも、ユージンがアイリーンに写真の撮り方を教えている時の言葉です。

よく「写真を撮られると魂を奪われる」という迷信が昔ありましたが、ユージンは撮る方が逆に魂を奪われる、と言っています。

確かに「写真を撮る」という行為は、写真家にとっては作品を作ることでありますが、写真家でなくても、写真を撮る時には自ずとそこに大きく意識が向きます。

先ほどの①と同様、「写真を撮る」=「何かを伝えたい」と考えるのならば、いい加減な気持ちで写真を撮るものではないことを、プロの写真家であるユージンは伝えたかったのでしょうか。

 

③実際のユージンとアイリーンの素顔

堅苦しい話ばかりになってしまいましたが、購入したパンフレットに載っていた、「ふたりが語る、水俣の出来事とユージンの素顔」のページが印象に残りました。

映画では、堂々とした大人の女性として描かれているアイリーンですが、実際のアイリーンは、もっとキャピキャピした典型的な21歳の女の子だったらしいです。

ユージンもお茶目な人だったらしく、いつも二人でダジャレばかり言って、ふざけあっていたらしいです。

当時、二人は原宿のセントラルアパートに住んでいたらしいですが、水俣へ行くための荷物を送るための住所を日本語で書いたり、実務的な手伝いをしていたのは、映画でもちょこっと出ていたカメラマンの石川武志だったそうです。

たまたま原宿のアパート前で知り合った石川氏は、水俣への出発直前の駅構内で、ユージンから「一緒に行かないか?」と誘われ、まるで猫を拾うみたいに着のみ着のまま連れていかれたエピソードはなかなか面白かったです。

ただ、ジョニー・デップ扮するユージンは、その顔立ちや体型・仕草まで、かなり似ていたようで、現在のアイリーンも実際のユージンと間違えて、声をかけそうになったほど似ていたそうです。

 

映画の本筋とは関係ない話ばかりで恐縮ですが、映画は本当に素晴らしい内容なので、ぜひ死ぬまでには観た方が良い映画です。

 

このような産業公害の問題は、この日本の水俣だけではなく、世界の至る所で、同じような状況で発生しています。

最後のエンドロールで、世界の公害の紹介とともに、それぞれの苦しむ人々の姿が映し出されていたのが、印象的でした。

 

また、キャストも素晴らしく、アイリーン役は国内外の映画で活躍している美波、患者側の抗議団体の代表に真田広之チッソ株式会社の社長に國村隼、他にも浅野忠信加瀬亮・岩瀬晶子が熱演しています。

ライフ誌の編集長役は、「パイレーツ・オブ・カリビアン」で敵対する役として、ジョニー・デップと共演していたビル・ナイです。

音楽は、あの坂本龍一が全曲携わっています。

 

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坂本龍一が全曲作曲しているサウンドトラック盤「MINAMATA」です。決して「お涙頂戴」のような作為的な感傷的な曲ではなく、「MINAMATA」を的確に表現したニュートラルで素晴らしい音楽です。ボーナストラックに熊本城でのライブ演奏、アイリーン・美緒子・スミスと監督のアンドリュー・レヴィタスのライナーノーツも入っています。

tower.jp

 

コロナ禍で長らく鬱屈した日々を送ってきて、このような社会の苦悩を映し出す映画は、あまり気が進まないと思いますが、コロナ禍に苦しまされた今だからこそ、観るべき映画だと思っています。

 

movie.jorudan.co.jp

 

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Apple Watchのフィルムの剥がれについて vol.3~貼り替えて9ヶ月経ったレポート

以前今年(2021年)1月にAppleWatchのフィルムを貼った後の剥がれのことについて、お話しました。

 

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今年2021年1月に、まずヨドバシカメラ町田店でフィルムを購入し、同店でフィルムを貼ってもらいましたが、3日で剝がれかけてしまいました。

 

その後、すぐにビックカメラビックロ新宿東口店で、下記のフィルムを購入し、同店でフィルムを貼ってもらいましたが、こちらも3日目で1ヶ所の角の部分から剥がれかけてきました。

 

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ビックカメラビックロ新宿東口店で購入した、エレコム製のビックカメラオリジナルの商品です。税込み1,380円。

 

その後のレポートをしていませんでしたが、実は上記フィルムのスペアの1枚があったので、すぐに、貼ってもらったビックカメラビックロ新宿東口店に行きました。

3日で剥がれてしまったことを告げ、フィルムと貼り付けのレシートを持っていき、再度貼ってもらいました。

同じフィルムだし、また剥がれてしまうのかなあ…と全く期待しないでいました。

一応、日中はほぼずっと腕に装着して、寝る時も一晩中装着していました。

 

3日目の朝になり、「やっぱり剥がれているんだろうなあ」と何気なくAppleWatchの画面を見てみると、どうでしょう。

全く剥がれておらず、角の部分が白くなっていることもなく、まるで「羊羹(ようかん)」のように、キレイでした。

 

でも、1週間もすれば、剥げてくるよな…と、また朝起きた後にAppleWatchを見てみると、全く変わることなく、キレイな「羊羹(ようかん)」の状態でした。

 

1ヶ月後も変わりませんでした。

 

そして、9ヶ月経った10月現在、下の写真のように、全く剥がれておらず、相変わらずの「羊羹(ようかん)」状態です。

 

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フィルムを貼り替えて、約9ヶ月経った10月22日のAppleWatchの画面 剥がれは全く発生しておりません。

また、AppleWatchの画面は非常に弱く、傷つきやすい問題があります。

前回のブログで、コメントを頂いた方も言っていましたが、画面がアルミケースだと、傷つきやすいのですが、画面がサファイアクリスタルだと、ほとんど傷はつかないそうです。ただ、ほぼ同じ機能で数万円高く、こちらを選択するのは結構勇気がいります。

僕は結構おっちょこちょいで、AppleWatchを壁や机などに頻繁にぶつけたりしているのですが、今のところ、傷はついていないようです。(微細な傷はわかりませんが)

 

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光の照度を変えた画像 一応剥がれもなく、傷もついていないことがわかると思います。

 

同じフィルムで、なぜ1枚目の時は3日で剥がれてしまい、2枚目の時は9ヶ月経った今でも剥がれていないのか、原因はわかりません。

条件が違うとすれば、貼り替えを行った担当者だけですので、フィルム貼りというのは人の技量に左右されるのでしょうか。

また、時間を置いて、レポートいたします。

 

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松任谷由実コンサートツアー「深海の街」川口リリア 2021年10月12日

先日2021年10月12日に行われた、ユーミンこと松任谷由実のコンサートツアー「深海の街」を観に行きました。

場所は、埼玉県川口市のJR川口駅前にある「川口総合文化センターリリア」のメインホールで行われました。

僕は以前からユーミンの大ファンで、この10年ほどの間、よくライブを観に行くようになりました。

前回は、2019年に行われた「TIME MACHINE TOUR」で、3月10日の日本武道館、4月6日の横浜アリーナのライブを観に行きました。

 

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あれからコロナの世の中となり、2年半ぶりとなってしまいましたが、無事に観に行けて本当に良かったです。

開園時間は18時30分からで、17時半頃には会場に到着していたのですが、すでにものすごい長蛇の列でした。

コロナ禍で、みんな待ち望んでいたのでしょうか。

 

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会場に1時間前には到着したものの、すでに大混雑で、ものすごい長蛇の列でした。

 

なんとか、15分前には2階席の自分たちの席に着くことが出来ました。

コロナ禍ということで、各自フェイスシールド(写真)をしなくてはならず、結構取り付け方を理解するのが面倒で、手こずりましたが、なんとか始まる前までに装着完了しました。

 

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会場に入場時に配られた資料の中に「フェイスシールド」が入っていました。「withコロナ」の時代、これが今後のライブでのスタンダードになるのでしょうか。

18時半になると、すぐに会場が暗くなり、いよいよライブが始まりました。

船員服姿のユーミンとメンバーが現れ、オープニングの曲はなんと「翳りゆく部屋」。

荒井由実時代の名曲ですが、この曲はどちらかというと、ライブの最後を飾るようなバラード中のバラードでしたので、結構ビックリしました。

そして、2曲目はこれまた渋いバラードの「グレイス・スリックの肖像」。

1981年の「昨晩お会いしましょう」に収められていたバラードの名曲ですが、どちらかというと、目立たない、ライブであまり演奏されていなかった曲です。

曲のイントロやエンディングなどに、印象的なフランス民謡と言われる「Frere Jacques」の旋律が使われていて、とてもシックな落ち着いた曲です。

この2曲が厳かに歌われ、演奏された後、コロナ禍の中、制作されたニューアルバム「深海の街」のオープニング曲「1920」が演奏され、「ノートルダム」「深海の街」へとつながる流れは、とても素晴らしく、さすがプロデューサーの松任谷正隆!と、思わず膝を叩きました。

その後、ライブで盛り上がる往年の名曲「カンナ8号線」の演奏が始まると、会場は一気に盛り上がり、総立ちの状態となりました。

 

ライブツアーは来年の夏まで続くということで、詳細はここまでにしておきますが、今回印象的だったのは、ニューアルバム「深海の街」からの曲と、荒井由実時代の初期の曲が交錯するような構成だったことです。

 

また、最新の映像技術が組み込まれていて、大勢のユーミンが素晴らしいダンサーとして踊りまくっている映像や、深海の中に潜って、まるで本当に水の中で踊っているような、度肝を抜くリアルなスゴイ映像技術を見せつけられました。

 

アンコールはいつも通り2回もやってくれて、それらを含め、全22曲演奏してくれました。そして、きっかり2時間で終了しました。

コロナ前でしたら、もっと多くの曲を演奏してくれて、2時間半から長い時は3時間のライブも珍しくなかったですが、やはりコロナの制限がかかっているからでしょうか。

サクッと終わった印象でしたが、それでも内容は濃かったため、充分満足しました。

 

今回の「深海の街」ツアーは、第1部は12月17日の静岡で終了し、第2部は来年2022年の3月2日から4月23日まで、第3部は5月10日から7月9日までの3部構成になっています。

ユーミンも67歳、まだまだ精力的ではありますが、いつまで元気な姿をライブで見ることが出来るかはわかりません。

ご興味のある方はぜひ一度ご覧になってください。

 

ユーミンのオフィシャルサイト

yuming.co.jp

 

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今回の「深海の街」ツアーのパンフレット。全50ページで、ライブ中にユーミンが朗読した詩が、アーティスティックな写真と共に、散りばめられています。後半はツアーを作り上げていく「メイキング」や「裏話」が収録されていて、かなり読みごたえがあります。3,500円(税込)

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グッズはいろいろ買いましたが、今回はこれがいちばんオススメです。「深海マグカップ」一つ一つ柄の出方が違うそうですが、このカップを見ながらお茶など飲んでいると、カップのデザインになぜか惹き込まれていきます。1,800円(税込)

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キーホルダーもなかなかカッコいいです。左:1,800円(税込)右:1,500円(税込)

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