六本木ヒルズで開催されていた「ムーミン展」に行ってきました。
ムーミンに関するイベントは昔から数多くあり、最近では3月16日にムーミンバレーパークが埼玉県飯能市にオープンしたりして、相変わらず人気があり、注目されています。
それゆえ、こういったイベントやグッズには、眉唾ものが多かったりします。
今回の「ムーミン展」も「どうかな?」と、半信半疑でしたが、見事に予想を裏切り(?)、素晴らしい内容でした。
決して子供向けではなく、一般向けではなく、アニメだけしか知らない方は、「ちょっと違う」と違和感を持つかもしれませんが、ある程度ムーミンの書籍を読んだり、多少入り込んでいる方は、「素晴らしい!」と思うかもしれません。
作者のトーベ・ヤンソンが第二次世界大戦中に、当時の暗い世相と、ヒトラーなどのファシスト政権への鬱憤を晴らすため、ムーミンとその空想の物語を作り始めたのが、キッカケだと言われています。
写真撮影禁止だったので、写真でご紹介できないのは残念ですが、主に第二次世界大戦直後及び1960年代にムーミンの書籍への挿絵として書いたスケッチ、当時の書籍の装丁、ポスターなどが展示されています。
アニメのムーミンたちのキャラクターとはだいぶ見た目が異なるので、戸惑う方もいるかもしれませんが、作者トーベ・ヤンソンの実際の筆致や筆跡、戦後から1960年代にかけての当時の雰囲気が感じられて、それはそれでとても興味深かったです。
当時作られた絵本や、ぬいぐるみ(あまり可愛いとは思えませんが・・)も展示されておりますが、最も興味深かったのは、トーベ・ヤンソンの絵は、日本の葛飾北斎や歌川広重の影響をかなり受けていることでした。
トーベ・ヤンソンが書いた挿絵と、葛飾北斎や歌川広重の絵が、並んで展示されており、影響されていることがよーくわかります。
言葉で説明しても限界があるので、実際行かれた方が良いと思いますが、最後のグッズ売場で売られていた「Moomin THE ART AND THE STORY」という公式図録のブックは、超オススメです!
ムーミン展で展示されている展示物の内容が全て網羅されています。
2,200円(税抜)と手頃な価格ながらも、内容が濃厚で素晴らしく、サイズも単行本サイズで持ち歩き可能なので、とても良いと思います。
最後の出口手前のコーナーは、写真撮影可能でした。
ちなみに、会場で流れていた不思議な音楽は、コトリンゴさんの音楽だそうです。
聴いていて、ミステリアスだけど、とても心地良く、ムーミンの世界をよく表現しています。
6月16日まで開催されてますので、ご興味のある方はどうぞ!