肥満と薄毛からの脱出!「背水の陣」に直面した中年男の日記

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ボヘミアン・ラプソディ/映画パンフレット(書評)その2

少し間が空いてしまいましたが、今回はボヘミアン・ラプソディの映画パンフレットの「オフィシャルブック」について、ご紹介したいと思います。

 

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ボヘミアン・ラプソディ オフィシャルブックの表紙

160ページに渡る、内容がぎっしり詰まった本で、結構読み応えがありました。

 

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オフィシャルブックの目次 6章に分かれている。

6章に分かれていますが、内容が充実しているのは、第3章・第4章・第5章です。

第3章は、フレディやブライアンなど実在の人物を演じる各俳優たちのコメントです。どのようにその人物になりきるよう努力したか、その俳優は演じる人物をどのように考え、感じているのかを述べています。

第4章は、各人物の70年代から80年代に渡るファッション・髪型・メイクなどの変遷を忠実に再現するのが、いかにハードなものであったか、どのようにそれを乗り越え、工夫したかを述べています。

特にフレディは変化が激しく、大変だったようです。

第5章は、これも同じように、レコーディング・スタジオ、ライブ会場、メンバーが住んでいた家、パーティの様子などを、その時代背景を捉えて忠実に再現するのがとても大変だったようです。

とりあえず、僕が読んで、これはと思ったポイントをご紹介したいと思います。

 

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天使の衣装を着てステージで歌うフレディを演じるラミ・マレック

①フレディのコスチューム(衣装)の再現

フレディは、衣装に関しては、かなりのこだわりを持っていたようです。

確かにあのエキセントリックな衣装、特に70年代の非常に突飛で唯一無二のファッションは強いこだわりと個性を感じますね。

1975年の日本武道館でフレディが着用した「天使の衣装」が有名ですが(上の写真は再現された天使の衣装を着てステージで歌うフレディを演じるラミ・マレック)、オリジナル・デザイナーのザンドラ・ローズが再現に協力してくれたようです。

ザンドラによる逸話が残されていて、ある日、ザンドラのスタジオにフレディが現れて、彼女が作っていたウェディング・ドレスをエラく気に入り、「だけど、このままじゃ着れないな」と思っていると、彼女がドレスを半分に切って、フレディにあげたそうです。

また、演じるラミ・マレックも結構細かいところに気がつくようです。

ライブ・エイドのフレディの衣装は、白いタンクトップにジーンズ・スニーカーで、ほかのどれよりも再現しやすく思われますが、ラミは撮影の数日前に、違和感に気がついて、連絡してきたそうです。

「フレディの写真をあらためて見ていたんだけど、胸元のところをもう少し開けてみたらどうだろう?」

衣装デザイナーは、急いでほんの1センチ襟ぐりを下げてみたら、実際のフレディの写真との違和感が払拭されたようです。

 

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ボヘミアン・ラプソディ」のレコーディング・シーンの再現

 ②レコーディング・スタジオ、ライブの再現

70年代当時のレコーディング・スタジオを再現するため、メンバーが実際に滞在した郊外の農場の約200年ほど前の古い納屋とおなじような建物を探すのは、とても大変だったようです。

また、70年代当時のレコーディング機材を集めるのも大変だったし、当時のレコーディング・シーンを再現するのもかなりの苦労だったそうです。

 

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ライブ・シーンの再現 当時の照明を忠実に再現している。

また、ライブにしても、70年代から80年代にかけて、舞台照明は目覚ましい進化を遂げたため、その移り変わりを細かく再現するのも大変だったようです。

現代風なLEDライトではなく、昔ながらの電球を使う必要があったそうです。

昔の照明は「ピザ窯」と言われるほど、半端なく熱かったらしく、ステージは燃えるような暑さだったとのことで、俳優たちの大変な苦労もうかがえます。(当時の実際のメンバーたちも多分大変な暑さに耐えていたのでしょうか?)

ただ、クイーンは、特にフレディは完璧主義で、先見の明があったらしく、すべての音源を注意深く保管し、録音したパート毎のトラックも全て保存していたそうです。また、ライブ・アルバムをリリースする予定も特に無かったのに、多くのライブをプロに録音させていました。クイーン結成40周年の2011年以来、様々な過去のクイーンのライブDVDやCDが販売されてきましたが、これらは全て録音しておいてくれた最大の恩恵であり、財産でしょう。

おかげで、今回の映画の制作陣にとって、大変有益で、素晴らしい贈り物となったそうです。

 

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再現されたフレディの自宅 収集していた美術品が贅沢に展示されている。

③ガーデン・ロッジとパーティの再現

フレディの私生活に関しても、かなり忠実に再現したそうです。

1980年からフレディが住んでいた「ホーア・ハウス」と呼ばれていたガーデン・ロッジと同じような家を見つけるのも大変苦労したそうです。

運良く購入したばかりの中が空っぽのよく似た家を見つけて、必ず元の状態に戻すからと、所有者を説得して、壁紙を貼ったり、ペンキを塗ったそうです。なんとも奇特な所有者ですね。

また、フレディは大変な美術品収集家で、立派なアート・コレクションを所有していたそうですが、正確に同じものが手に入らない場合もあったそうで、ディスプレイがとても大変だったそうです。

 

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再現されたフレディの自宅で物思いに耽る俳優たち

 

また、フレディは35歳以降、かなりド派手で破天荒な、盛大な乱痴気騒ぎパーティを開いていたそうですが、これもかなり忠実に再現されています。

ビンテージのロールス・ロイスをかたどった1.5メートルの大きさのケーキで誕生日を祝ったり、飛行機で300人のゲストを招待したり、会場には、黄金のライオン、「バイシクル・レース」のように裸の女性が自転車を漕いでいたり、浴びるように酒を飲んで、肉欲と快楽にふけっていました。

それぞれのパーティで、ディスプレイや催しは異なっていたようですが、一つのシーンで全てを表現しなければならず、色々と考えて、フレディの後を追いかけるようにして、ゴージャスな車や玄関を通過し、日を噴く芸人や巨人のそばを通るという形で全てを表現できたそうです。

 

【まとめ】

他にも、ライブ・エイドの会場となったスタジアムの再現など、興味深い内容が書かれており、面白い情報が満載です。この内容で3,500円は妥当でしょう。

すでに映画が公開されて、1年半経っており、すでにご覧になられている方も多いと思いますが、改めてこのオフィシャルブックを読んだ後に映画を観ると、また違った観方ができると思います。

まだ販売されているようですので、よろしければどうぞ!

タワーレコード

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