精神科医で作家の樺沢紫苑先生が主催する樺沢塾に入っているのですが、このご時世にピッタリの動画を見たので、ご紹介します。
題して、「ニュートラルで不安を消す方法」
昨今の新型コロナウィルス感染蔓延の収束の見通しも立たず、昨日(5月4日)に緊急事態宣言が延長されてしまいました。
ただでさえ、不安感が強いのに、さらに緊急事態宣言が延長されて、心のバランスを崩し始めている方もいるかもしれません。
人間は1ヶ月位であれば、強いストレスに何とか耐えられますが、2ヶ月を超えたあたりで非常にしんどくなり、3ヶ月を超えたあたりで限界に達し、うつ病など精神疾患を患い始めると、精神科医の樺沢先生は言っています。
2月末から始まったと考えると、今はちょうど2ヶ月を超えたあたりで、かなりしんどい精神状態の方が増えていると思います。
そこで、樺沢先生が提唱するキーワードは、「ニュートラル」言葉を変えれば「中立」。
物事というものは、一面だけではなく、必ず良い面・悪い面があります。
不安を強める大きな原因は、「偏る」「感情的になる」ことだそうです。
それでは、ニュートラルになるための方法をご紹介しましょう。
動画では5つ紹介されていましたが、そのうち3つをご紹介します。
【1】アウトプットを習慣化する
不安の正体は何かというと、脳科学的には、「脳の扁桃体(へんとうたい)の興奮」なのだそうです。
これはとても原始的な部分で、生きるか死ぬかの瀬戸際の状態、例えば猛獣に襲われそうになった時、武器を持って戦うか、すぐに逃げるか、緊急事態において、早急に決断をすることが必要な時に起こる「信号」なのだそうです。
扁桃体が興奮してアドレナリンが分泌されると、決断して行動を起こすことが素早くなります。ただ、この決断と行動がいつも正しいわけではなく、テレビの情報に煽られて、スーパーでトイレットペーパーや食品の買い占めに走ったりして、間違った行動を起こすことも多々あります。
また、あまりこの状態が続くと、アドレナリンが枯渇し、うつ病になってしまうそうです。
そこで、この扁桃体の興奮を抑えることが必要になります。
その際に必要なのが、「正しい言語情報を与える」ことなのだそうです。
具体的に言えば、「トイレットペーパーがなくなる!」と危機感を持っても、他のネット情報などを調べたりして、「中国製よりほとんど日本製である」「テレビに映っていたトイレットペーパー買い占めの映像は、九州の郊外の一部のスーパーで、首都圏に波及しているわけではない」ということがわかり、危機感が収まり、扁桃体の興奮を抑えることが出来るわけです。
なお、今回のコロナ騒動に限らず、日常において何か強い不安に駆られた時は、「文章を書く」ことが有効だそうです。
樺沢先生は、毎日寝る前に三行だけでいいから、その日あった良かったことを日記に書くことをオススメしています。
そうすることで、良かったことが脳にクローズアップされ、寝ている時に脳内でポジティブな処理がなされ、起きた時の気分も良くなるそうです。
「自分の考え・思いを言葉で表明する」ことが不安感をなくす効果的な方法だということです。
【2】感情と理論を分ける
これは、ちょっと難易度が高いと思いますが、自分自身を「実況中継」するといいそうです。
何か腹の立つことがあった時に、ムカッとすると思いますが、すかさず「ああ、今僕は〇〇の件で怒っているな」「あいつの「〇〇」という一言にムカついているな」と心の中でつぶやいたり、声に出して言ったり、書いたりしてもいいと思います。
そうすることによって、怒りなどのネガティブな感情をコントロールできるそうです。
【3】やりながら考える
不安になりがちな人の特徴として、「考えてばかりで結局何もしない」ということが挙げられます。
やった方がいい、ということがわかっているにもかかわらず、ああだこうだ考えて、結局やらない。そうすると更に不安が増幅されて、また思い悩み、また他の方法を探すが、結局やらない。このような負のスパイラルに陥っている人が多いそうです。
ニュートラルな人の特徴は、「とりあえず、やってみる」だそうです。
とりあえず、やってみて、一番上手くいくポイントを見抜き、それによって自分の感じたことを確認して、バランスを取っていくことが出来るということです。
【まとめ】
・行動すると、不安は減る。
・行動しないと、不安は増える。
これが脳の原則だそうですが、やみくもに行動することが正しいわけではありません。
正しく観察して正しい情報を仕入れ、分析し、決断することが重要です。
最後に樺沢先生がまとめてくれました。
「自分ができる行動をコツコツとやっていく」
今回ご紹介した樺沢先生の公式ブログは下記のリンクからどうぞ!