肥満と薄毛からの脱出!「背水の陣」に直面した中年男の日記

肥満と薄毛の話題だけではなく、趣味の読書・音楽・映画などのご紹介もしますよ。

樺沢紫苑「精神科医が教える、毎日を楽しめる人の考え方」を読んで

樺沢紫苑先生の新刊「精神科医が教える毎日を楽しめる人の考え方」

略して「まいたの」を読みましたので、気づいたことをお話します。


まず、いつも樺沢先生が言っている通り、本を読む目的を定めました。
僕なりの目的としては、「本当に人生を楽しめるようになるための方法を知り、実践できるようになること」と考えました。


この本を通読して、真っ先に心に響いたことは、「仕事よりも遊びが重要」ときっぱり言い切っていることです。

「さいごに」で樺沢先生自身も言っていますが、このような本は今までに無かったと思います。
そして樺沢先生は何度も強調して言っています。
「仕事ばかりしても、幸せにはなれない!」
「遊びに集中する人が、幸せになる!」
「今を楽しむ人が、幸せになる!」
本当にその通りだと思います。

 

かく言う僕も、30代までは典型的な仕事人間かつ会社人間でした。

まさに「社畜ゾンビ」そのものだったと思います。

僕は某大手有名外食企業に勤め、新しい店舗を作るために、地主や家主と交渉して賃貸借契約を結び、新店を立ち上げる仕事や、既存店のトラブル処理の仕事をしていました。
仕事のノルマは厳しく、トラブル処理はとてもハードで身を削る思いでした。
社内の人間関係はとてもドライでギスギスした雰囲気で、心休まる時間はほとんどありませんでした。
それでも大手有名企業に勤めているという自負があり、「会社=自分」とプライドや使命感があったのでしょう。
毎日夜遅くまで、休日も自主的に返上して仕事に没頭していました。
睡眠時間はほぼ毎日4時間から5時間だったと思います。
 
そのような日々を過ごしているうちに、徐々に体調は悪くなり、常に疲労を起こして、混み入ったことをだんだん考えられなくなり、ミスも連発して、しょっちゅうパワハラ上司に怒られる始末でした。
やがてリーマンショックが起こり、社内の雰囲気はさらに悪くなり、リストラも始まって、恐怖感にさいなまれながら、仕事をするようになりました。
 
そのうちに、原因不明の腰痛や肛門付近の痛みが生じてきて、整形外科や肛門科を受診しましたが、一向に原因がわかりませんでした。
大学病院で検査したところ、かなり進行した血液の癌であることが判明しました。
即入院し、精密検査を受けたところ、癌としては最終ステージの4と呼ばれる末期癌であり、さらにタチの悪いT細胞性芽球型悪性リンパ腫と診断され、余命2ヶ月と宣告されました。
 

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「仕事ファースト」から「遊びファースト」へ
このようなことを言う本に初めて出会いました。
とても画期的な本だと思います。
 
それから長い闘病生活が始まりました。

長い闘病生活は大変苦しいものでしたが、それまで仕事一筋だった僕にとって、自分を振り返る良い機会となりました。
「なんで自分はこんな状況になってしまったんだろう」
「人一倍仕事を頑張ってきた自分がなぜ末期癌になって死に直面しなければならないのか」
「今までの自分の人生は一体何だったのだろうか」
それまで考えたことがないようなことを考え、真摯にそれまでの自分の人生と生活を振り返るようになりました。


そして、仕事以外で自分の好きなものは何なんだろうと考え、自分は音楽が好きで、好きなアーティストのCDなどをコレクションすることが唯一の趣味だったことに気づきました。
抗がん剤治療など大変な治療を続けている中、アマゾンなどで好きなアーティストのCDなどを色々と見たりして、携帯電話のサイトで注文したりしました。

関連する書籍や雑誌なども購入し、ベッドで読み耽る毎日でした。
それは意外にもとても楽しい時間でした。

仕事一筋の自分でしたが、久しぶりにリラックスして、遊びに夢中になれたのでした。

 

そのような日々を過ごしているうちに、本当に奇跡的としか言いようがないのですが、癌は消滅していき、約7ヶ月もの長い入院生活でしたが、晴れて退院することができました。


樺沢先生は本の中で「病気になったら、後から楽しめない」と言っていましたが、まさにその通りだったと思いました。

自分自身で体験して、イヤというほど思い知らされました。
僕は運良く末期癌から生還しましたが、もしこのまま死んでしまっていたら、仕事一筋で全く楽しめない人生で終わっていたことでしょう。

我慢に我慢を重ねて、後に楽しみをとっておくような人生ですと、途中で何かあった場合、全く楽しめない人生で終わってしまうのです。

今日楽しめることは、今日は楽しんだ方が良いということは、僕の経験から言っても、激しく同意します。

 

この本を読んで、僕は改めて遊びの大切さを実感しました。

そして、末期癌になった経験から、あらゆるものの中で、「時間」というものが最も大切であることは、僕の無意識の中に入り込み、根幹の思想となっています。

死んでしまったら、全て終わってしまうのです。


「遊びは時間術」とは、本当のことだと思います。
悔いのない人生を送るため、僕はこの本を読んで、3つのToDoを実践することにしました。


①遊びの予定をスケジュール帳にきちんと書く。


樺沢先生は、よく「人生は有限」「時間は有限」と言っています。
遊びの予定というのも、一期一会だと思います。観たい映画も行きたいコンサートもその時を逃すとたいていは二度と出会うことはできません。

 

僕は故・忌野清志郎さんの大ファンでした。

2007年末のジョン・レノン・スーパーライブに出演するということで、チケットを購入しようとしたのですが、あいにく仕事が立て込んでしまい、行くことをあきらめました。

その2年後、忌野清志郎さんは他界してしまいました。

僕は永久にステージ上の忌野清志郎さんを見ることは叶わなくなってしまいました。


そのような大切な機会を逃さないよう、きちんとスケジュール帳に書いていきたいと思います。


②ケツカッチン仕事術を日々実践する。


大抵の人は仕事が立て込んでくると、遊びの予定を簡単に諦めてしまいます。

しかしこのようなことを続けていくと、どんどん遊びの大切な機会が網の目から落ちるように失われていき、気がついたらツラい仕事だけの人生だったと気づくはずです。
終了時間や制限時間を設けて、それまでに終わらせようと必死で仕事をすれば、何とか仕事は終わるのです。

僕は常にこれを実践していこうと思っています。


③ スキマ時間を遊びに活用する。


仕事でかなり忙しくても、日々の生活の中で、結構スキマ時間というものはあるものです。

この時間を利用して、読書をしたりラジオを聴いたり動画を見たりして、有効に活用していきたいと思います。

「スキマ時間は、時間の埋蔵金です」という本の中の言葉に非常に共感しました。

 

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今現在、大変な思いをしていて、人生に行き詰まってしまった方にこそ、ぜひ読んでいただきたい本です。

 

まとめ


この本は本当に画期的な本だと思います。


遊びが「メイン」であり、仕事は「サブ」
「仕事ファースト」から「遊びファースト」に切り替えるだけで、楽しい幸せな人生になる。


このようなことを言っていた本が過去にあったでしょうか。
これこそが、仕事ばっかりして経済的には豊かになったものの、めちゃくちゃ幸福度が低い日本人に大切なことなのではないでしょうか。
ぜひ、今現在、楽しい人生を過ごすことが出来ず、行き詰まってしまっている方に読んでいただきたい本です。

 

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