前回の続きです。
自分がコロナではないかと、内心ビクビクして恐れている中、やっと近所の診療所でコロナの検査をやっていることがわかり、電話して予約を取りました。
電話に出た受付の女性は、「病院の正面入口からではなく、必ず建物の脇の方にある裏口から入ってください」と、しつこく念を押されました。
コロナ感染の疑いを持たれると、こんなにも慎重な扱いを受けるのか、と初めて現実を知ることになりました。
車を停め、勝手口のような陳腐な感じの裏口から中に入りました。
中は診察室のようになっていましたが、とても狭く密室のような感じでした。
しばらく待たされ、40代後半くらいの女医の先生が入ってきました。
そして、3月ころからの体調不良を洗いざらい、順を追って説明し、現在の体調の状況も詳細に説明しました。
ずっと、倦怠感のようなものが続き、やる気が起きず、だるくて頭痛がすることを伝えました。
ずっと僕の話に耳を傾けていた、その女医の先生は、目を細めて僕の顔を見つめ、こう言いました。
「お話を聞いてみると、ちょっとオミクロン感染患者の症状に似ていますね・・・オミクロンに感染した人もそういう症状になるんですよ。ちょっと検査してみますか。」
「マジかよ!」と僕は内心思い、恐れおののきました。
女医の先生は、細長く柔らかくしなったスティックのようなものを持ってきて、「ちょっと痛いかもしれないけど、我慢してくださいね。すぐ終わりますから。」と言うなり、いきなり僕の鼻の中にそのスティックを突っ込み、奥の方まで入れてグリグリとかき回し、取り出しました。
これは本当に痛かったです。
涙が出ました。
スティックを持って、女医の先生は再びドアの向こうへ消えていきました。
それから結構な時間待たされました。
その間、僕は、コロナ感染していたら、これからどうしよう、会社に言うべきか言わないべきか、など、いろいろなことが頭の中をグルグル回っていて、気が気でありませんでした。
30分ほどは待たされたと思います。
ドアがガチャッと開いて、先ほどの女医の先生が入ってきました。
そして、入るなり、「良かったですね・・・コロナじゃありませんでしたよ。」
と言ってくれて、僕は内心ホッとしました。
「でも、お話を聞いたところ、だいぶお疲れの様子ですね。元気が出るような薬を処方しましょう。」
ということで、「補中益気湯」という漢方薬と、鼻水を柔らかくして排出しやすくする点鼻剤を処方されました。
そして、サプリでもいいから、ビタミンBとビタミンCを取るように言われました。
また、こんな時に、二日後に3回目のコロナ予防接種を予定していたので、接種を受けてよいかどうか、先生に確認したところ、
「うーーん、それは別にいいと思いますよ」と、軽く言ってくれたので、受けることにしました。
その後、特に劇的に良くなっていったわけではありませんが、微熱が出ることは無くなったので、週末の金曜日の午後に、3回目のコロナ予防接種を受けました。
帰宅し、特に身体に異変は無かったのですが、やはり長引く体調不良もあり、午後9時過ぎには寝てしまいました。
そして、ふと目が覚めると、午前0時を過ぎており、とてもだるくて熱っぽいことに気が付きました。
熱を測ってみると、38度8分!
明らかにコロナ予防接種の後遺症で、翌日の土曜日と翌々日の日曜日は、40度近い高熱と耐え難いだるさのため、ほぼ寝たきりの状態となってしまいました。
翌週の火曜日くらいにようやく平熱に戻りましたが、その後4月いっぱいは、どうにも体調が思わしくない日々が続きました。
相変わらず寒暖の差が激しく、晴天と雨天のローテーションが激しい気候も影響していたのかもしれません。
また、僕の仕事はトラブル処理の仕事が主で、基本的に心休まることがありません。
ゴールデンウイークに入り、基本的にゆっくりしていますが、年齢も50代前半、やはり以前に比べて体力気力は落ちており、若い時のような無理はできません。
以前の会社の上司がよく言っていました。
「身体の健康が一番であり、命を懸けてやる仕事なんて無いんだよ」
厳しい人でしたが、この言葉はよく口にしていました。
僕は基本的にまじめな性格であり、つい無理をしてしまいがちですが、この言葉を肝に銘じて、今後の人生を進んでいきたいと思います。