先日、布袋寅泰氏のライブを久しぶりに観に行きました。
布袋寅泰氏は、言わずと知れた伝説のバンド「BOOWY」の中心的メンバーだったのですが、その後のソロ活動でも大きな活躍を続け、デヴィッド・ボウイやローリングストーンズ・クイーンのロジャー・テイラーともコラボするなど、世界的に活躍するアーティストです。
布袋寅泰氏は、昨年2021年に、記念すべき音楽活動40周年を迎えました。
僕が参加した「さいたま文化センター」は、JR京浜東北線・武蔵野線「南浦和駅」から徒歩10分以上で、何の変哲もない住宅街の中にあり、施設も古く、あの布袋寅泰氏がライブを行う場所としては、ずいぶん地味な印象を受けましたが、会場は大盛況でした。
開始予定時間ほぼピッタリにライブは始まり、赤いレザースーツ姿の布袋氏が颯爽と現れ、最新アルバム「Still Dreamin'」のオープニング曲の「Still Dreamin'」のゴキゲンなイントロから始まりました。
まだライブツアー中なので、これから参加される方はネタバレにご注意ください。
今回のライブの特徴としては、最新アルバム「Still Dreamin'」からの選曲が多かったことでしょうか。
長い40年以上に渡る音楽活動の中で、BOOWY時代、COMPLEX時代、ソロナンバーの中で、あらゆる人気ナンバーが存在する布袋氏ですから、観客に「ウケる」ために、「ベスト・セレクション」的な構成にしても良かったと思いますが、過去の人気ナンバーはある程度控えめにして、最新アルバムの曲を前面に打ち出す姿勢は、布袋氏の今後もアクティブな創作活動を続けていく、大いなる「覚悟」を感じさせられました。
とはいえ、COMPLEX時代の人気ナンバー「BE MY BABY」や、BOOWY時代の不滅の名曲「Dreamin'」渋い選曲の「DANCING WITH THE MOONLIGHT」、ソロ時代の人気ナンバー「バンビーナ」や「POISON」を演奏してくれ、充分に楽しませてもらえました。
また、布袋氏のライブの圧倒的な音響のスゴさに度肝を抜かれました。
老朽化したさいたま文化センターの音響は決して良いわけではないと思いますが、すばらしい迫力でした。
布袋氏と黒田氏のギタープレイは素晴らしかったのですが、古田氏のドラムプレイはものすごい迫力でした。
布袋氏より4歳年上で、見た感じ、ほのぼのした感じの人ですが、年齢を思わせない迫力あるプレイはとても素晴らしいと思いました。
僕は、最近ユーミンのライブや藤井風クンのライブにも行ってきましたが、それらと比べても、布袋氏のライブの音響のド迫力は並大抵ではないと思いました。
もう一つ感じたことは、布袋氏のMCトークの絶妙さです。
布袋氏は、見た目はとても独特でコワいイメージですが、トークはとても軽妙で、ユーモアにあふれていて、聞いていて面白いです。
「サントリー THE STRONG 天然水スパークリング」でのCM撮影でのエピソードは、正直とても笑えました。
バカでかい三味線を抱えて、「バキバキ強刺激」「刺激なき人生はなき」などを何度も言わされて大変だったようです。
しかし、最後のMCで、布袋氏が真剣な顔に戻って、世界の未来について語った言葉は、布袋氏のいつも考えていること、気持ちがとても伝わり、考えさせられました。
以下、僕が聞き取った言葉をそのまま伝えます。
「昔は、『未来』というと、10年後・20年後・50年後と想像できて、こういった未来のことを考えるとワクワクしたものだった。」
「しかし、現在は『未来はコワい』というイメージしかない。5年後の未来ってあるのだろうか?と思ってしまう。というか、ひょっとして、『未来』って今?などと思ってしまう。」
「そうは言っても、『未来』は子供たちのモノであり、子供たちのためにある。僕ら大人たちがこの『未来』に責任を持って生きなければいけないと思う。僕も微力ながら、子供たちのために素敵な未来を作り上げていくよう、努力していきたいです。」
なかなか考えさせられた言葉でした。
布袋氏の「Still Dreamin' Tour」は、まだまだ続きます。
ご興味のある方はぜひ行ってみてください。
※YouTubeもやっていますので、ぜひこちらもご覧になってください。