心房細動の手術での入院1日目。
前回の続きです。
入院してすぐの男性看護師のAさんによる採血が失敗し、しばらくして、Aさんが研修医と思われる若手の先生(名前はわからず、なんとなく小山田圭吾に似ていたので、O先生と呼ぶことにします)を伴って現れ、「先ほど採血をするために点滴針を入れようとしたのですが、入らなかったので、すみませんが、先生ちょっとお願いできますでしょうか。」と言いました。
先生の風貌ではありますが、いかにも研修医と思われる感じの若い男性の先生で、「この先生は大丈夫だろうか?」と、ちょっと心配になりました。
O先生は、僕の腕をさするように移動しながら押さえ、血管を探し続けましたが、すぐに眉間にしわを寄せて、困ったような表情になり、「うーん、なかなかみつかりませんね・・・」とつぶやき、雲行きが怪しくなったことはわかりました。
「先ほどは僕が右側の関節上の部分を刺したのですが、失敗しまして、左腕はどうですかね・・・」とAさんが言い、O先生は左腕の手首から関節の部分を執拗にさするのですが、「うーん、やっぱり血管みつからないですね・・・」と言いました。
少ししてから、「ちょっとこの部分が触れるので、やってみましょうか・・・」と言って、左腕関節の上の部分をアルコール消毒し、その後プスッと針を刺しました。
毎回のことなのですが、アルコール消毒してから針をプスッと刺すまでの間と、針を刺してから血管に到達するまでの間が、僕はとても恐ろしくて嫌いです。
僕は元々「先端恐怖症」というのでしょうか、細く尖ったものが非常に苦手で、幼少の頃から注射が大嫌いでした。
だから、この採血や点滴というものが大嫌いです。
なので、30代までは出来る限り病院に行くことは避けてきました。
しかし、40代以降、大きな病気をするようになり、採血や点滴が大嫌いな僕が、このような目に頻繁に遭遇するようになったのは、本当に皮肉なことです。
案の定、針を刺してからも血管は見つからないようで、深いところまで刺しているようです。
恐ろしくて、脂汗がにじみ出てきました。
血管に到達するために、中でグリグリと動かすので、これがなかなか痛い。
そのうちに本当に痛くなり、「痛いです!」と言って、先生は「すみません。いったん針を抜きますね。」と言って、やむを得ず、針を抜くことになりました。
O先生は申し訳なさそうな顔をして、「申し訳ございません。ちょっと僕の手には負えないので、別の先生を呼んできますね。」と言って、その場を去っていきました。
「ああ、悪夢だ・・・」
2回もこのような目に遭わされて、しかもこれからも何度も刺されるかもしれないと思うと、恐怖の何物でもありませんでした。
しばらくして、先ほどのO先生が、若い先生2人を伴ってやってきました。
一人は先ほど手術内容の説明をして、書類のやり取りをした、高中正義似のM先生と、初めて会った、なんとなくTOKIOの城島茂に似たT先生でした。
(次回に続く)
※YouTubeもやっていますので、ぜひこちらもご覧になってください。