「SKYE(スカイ)」のライブを観に行ってきました。
前回の続きです。
夢のような松任谷正隆氏とユーミンとのデュエットは、あっという間に終わり、正隆氏がポツリと「二度とやらないような曲だろうな・・・」とつぶやきました。
そして、ユーミンはさりげなく、ステージから去っていきました。
その後は再びSKYEの曲の演奏に戻り、鈴木茂氏の「ちぎれ雲」の演奏となりました。
演奏前に鈴木茂氏が、この曲のエピソードを語りました。
実はこの曲は、はっぴいえんど在籍当時にアルバムの収録候補曲として、作ったのだそうです。
しかし、他の収録予定曲と合わないという理由で、残念ながら却下となってしまいました。
渾身の力を込めて作った思い入れのある曲だということですが、その後自身のソロアルバムにも収録することは無く、そのまま放置されていました。
今回、SKYEのアルバムを作る時に、この曲を思い出し、リベンジ?の思いを込めて、再作成したのだそうです。
この曲は、アルバムの中でも最も好きな曲で、本当に空の上の雲をのんびり眺め、感慨にふけっているような、どこかふわっとした感じの雰囲気で、聴いていてとても癒されます。
演奏前に、鈴木茂氏が一所懸命ギターのチューニングを合わせ、少し準備に時間がかかりましたが、あのふわっとしたイントロが始まりました。
ただ、当日の鈴木茂氏の喉の調子が悪かったのか、ちょっとボーカルのキーが合わないところがあり、ツラそうな感じでした。
その後、松任谷正隆氏ボーカルの、これも素晴らしく、癒されるバラードの名曲「川辺にて」が演奏され、その後、小原礼氏作詞・作曲・ボーカルの、コミカルな雰囲気だが切ない感じのする名曲「マイミステイク」が演奏されました。
「マイミステイク」の演奏前に、林立夫氏のMCとなり、「この曲の作詞作曲は小原君だけど、けっこう懺悔しているよね。」と言い出し、小原礼氏が「そうなんだよ・・・この曲は日頃のオレの行いを懺悔している曲として聴いてください。」と言っていました。
そして、再びユーミン・尾崎亜美氏・奥田民生氏の再登場となり、ここからステージは大盛り上がりとなります。
奥田民生氏が90年代に、当時売れていたPUFFYという女性デュオに提供した曲がメドレーで演奏されました。
まず、1996年に大ヒットした「アジアの純真」を、なんとユーミンが歌いました。
続く1997年リリースの「これが私の生きる道」を尾崎亜美氏が歌い、それだけでもスペシャルだったのに、続く「渚にまつわるエトセトラ」では、ユーミン・尾崎亜美氏・奥田民生氏の3人がトリオで振付に合わせて歌ってくれて、大感動でした!
その後、再びSKYEの曲に戻り、明るいブギっぽい「ISOLATION」が小気味良い感じで演奏され、途中から再びメドレーとなって、奥田民生氏が、なかなか歌詞が面白い「マシマロ」を歌って、盛り上がりました。
曲が終わると、奥田民生氏とユーミンとの話になり、これがまた面白かった。
ユーミン「そういえば、奥田君と以前コンビを組んでいた井上陽水さんは今回来ないのかな?」
奥田民生氏「いやあ、陽水さんも誘ったんですよ!でも、インプラントの手術があるからって断られちゃったんですよ。」
「あの人、歯はメチャクチャ綺麗なんですけどね・・・」
これに対してのユーミンの返答がちょっと毒づいていて面白かったです。
ユーミン「いや、綺麗すぎて、かえって怪しいかもしれない。歯も髪も。」
その後は、尾崎亜美氏が、1985年に松田聖子氏に提供した大ヒット曲「天使のウィンク」を、なんとユーミンのコーラス付きで、歌いました。
なんて豪華な仕様なんだと、ひたすら感激しました。
あの、「天使のウインク(ウィンウィン)~勇気を出して(ウィンウィン)」のところも、きちんとコーラスして、素晴らしかったです。
そして、ユーミンの荒井由実時代の名曲「14番目の月」で、会場の盛り上がりは最高潮に達し、再びSKYEの「ISOLATION」の演奏に戻って、メドレーは終わりました。
その後、小原礼氏が奥田民生氏に、今回のライブの感想を聞いてきました。
奥田民生氏はすかさず「いやあ、いいと思いますよ!もう毎回ライブに参加しているし、リハーサルでも何度も聞くハメになるんで、よくわかるんですが、ライブを重ねるごとに着実に演奏は上達していっていると思いますよ。」と言ったのですが、大先輩に自分たちのライブの感想を聞かれて、あわててしまったのでしょう。
「何度も聞くハメになるんで」とか、ちょっと失言めいた言葉があったのは仕方ないですよね。
その後、参加者全員がステージ上に並び、メンバーは全員感銘の表情を浮かべ、特に松任谷正隆氏は会場の上の方を見上げながら、かなり感動しているのがわかりました。
全員がステージを去り、いったんライブは終了したのでした。
(次回に続く)