肥満と薄毛からの脱出!「背水の陣」に直面した中年男の日記

肥満と薄毛の話題だけではなく、趣味の読書・音楽・映画などのご紹介もしますよ。

樺沢紫苑「ストレスフリー超大全」を読んで

精神科医で作家の樺沢紫苑先生が、2020年7月に発売した「ストレスフリー超大全」を読みました。

人間関係や仕事、健康、メンタルや生き方などあらゆるストレスに対処する方法が書かれています。
この本は横開きで2ページから4ページを1項目として書かれており、イラストや表がふんだんにあって、とても読みやすいです。
いろいろご紹介することが多いのですが、最後の「おわりに」に書かれた「7つのエッセンス」が特に心に響いたので、この中のいくつかをご紹介したいと思います。
 
1⃣「それでいい」を口グセにする

僕は自己否定の塊であり、子供の頃から今までずっと「できない」、「ダメな自分」を否定し、自分を傷つけ、自分でストレスを作り出してきました。
でも「それでいい」と自分に言うことで、自己否定の世界から自己肯定の世界の住人に変わるのだそうです。

樺沢先生がYouTubeでも常々言っていますが、
「自分がやれることを、やれる範囲で実行すれば良い」

これで良いのだということです。
「完璧主義」の傾向が強い僕ですが、「それでいい」と自分に言い聞かせることで、ずいぶんと生きていくことが楽になりました。
 
2⃣「今」にフォーカスして生きる
 
皆さん、そうだと思いますが、人間、過去のことを考えると、必ず「何であんなことやってしまったんだろう?」「あんなこと言わなければ良かった」と後悔します。
未来のことを考えると、「このままの自分で良いのだろうか?」「早く何とかしなければ!」と、とても不安になります。
樺沢先生いわく、どんな人もそうなのだそうです。
解決する唯一つの方策は、「今」にフォーカスすることだけなのだそうです。
 
「今日」やるべきことを、「今日」やっていく。
 
ただ、それだけを考えていくのだそうです。
一日一日の小さなやるべきこと「To Do」に集中して、積み重ねていき、続けていくと、いつのまにか苦しい状況から抜け出すことが出来るということです。
 

f:id:pilgrim1969:20220203201232j:plain

「ストレスフリー超大全」の表紙 「ストレス」の原因となる様々なジャンル別に対処法が書かれており、「ストレス対処法」の百科事典のような本です。
3⃣自分で決めて「自分の人生」を生きる
 
私たち日本人は、とかく「他人の顔色をうかがう」「他人と比較する」「他人と同じでないと安心できない」傾向が強い国民です。
でも、これらはすべて「他人の人生」を生きることなのだそうです。
最近注目されているアドラー心理学では、「他人の人生」を生きることは、最悪の生き方だと言い切っています。
 
自分の「やりたいこと」「進みたい道」はもちろんのこと、例えば身近な例で言えば、自分は本当は好きなブランドであるSONYの、ウーファーやトゥイーターが付いた、ちょっと大きめの本格的なBluetoothスピーカーが欲しいと考えています。
それで、オーディオに詳しい友人に相談すると、「そんな大きめな本格的なスピーカーは、部屋の中に置くのにかなりスペースを取るし、必要ないと思う。それより本格的ではないが、コンパクトでそれなりの音を鳴らす、BOSEのスピーカーの方がスペースを取らず、良いと思う」と言われたとします。
オーディオに詳しい友人にそう言われ、一理あると納得して、薦められたBOSEのスピーカーを買います。
しかし、理性で納得しても感情では納得していないので、すぐに心の中ではモヤモヤした感情が渦巻き、挙句の果てにはその友人のことを逆恨みしてしまうことがあります。
 
やはり、例え失敗しても、自分で決めて「自分の人生」を生きれば、「仕方ない」と納得がいくのです。
 
樺沢先生は、日頃から、自分の考えや気持ちを言葉で伝えたり、文章に書く、「アウトプット」の習慣を持つことを勧めています。
 
4⃣自分を大切にして生きる
 
樺沢先生は3年間アメリカ留学をしたそうですが、周りのアメリカ人で、仕事のために「自分」や「家族と過ごす時間」を犠牲にする人はほとんどいなかったそうです。
自分を犠牲にして、家族との時間を犠牲にして、仕事を必死に頑張ることほど本末転倒な事は無いと言っています。
私たち日本人は、昔からこの傾向はとても強かったと思います。
どれだけ成功しても、病気になって入院したり、離婚や家庭崩壊を起こしては全く意味は無いのではないかと、樺沢先生は強調しています。
 
5⃣必ず「動きながら」考える

樺沢先生は、不安や悩みを抱えている人は、止まったまま考えているため、前に進めなくなって、状況はどんどん悪化し、悩みが膨らみ続けていると言っています。

大切なのは、やるべきこと「To Do」を見つけて「動きながら考える」ことだそうです。
いきなり大きなことをやるのではなく、小さな行動から始めて、積み重ねていくことが大切なのだそうです。
 

f:id:pilgrim1969:20220203201448j:plain

「ストレスフリー超大全」の章別の目次です。今回のブログは「終章」を中心に書いています。
まとめ
 
他にもお伝えしたいことはたくさんありますが、とても長くなりそうなので、後は実際に本を読まれることをお勧めします。
この本は、ストレスに関する事実や考え方を述べているだけではなく、きちんと「やるべきこと」=「To Do」が書かれていることが画期的だと思います。
親しみやすいイラストや、フローチャートなども書かれており、343ページの超大作ながら、集中すれば一気に読み終えてしまうと思います。
 
この世の中で生きていく限り、「ストレス」というものからはなかなか逃げられるものではありませんが、この本は、生きていく上でのたいていのストレスに対する対処法が書かれていますので、これ一冊で意外と解決できるのではないかと思っています。
この本を読んで、皆様が苦しみから解放されて、「ストレスフリー」な人生を送ることが出来ることを切に願っております。
 
YouTubeもやってますので、ぜひこちらもご覧になってください。
 
 

市川海老蔵「プペル」 新作歌舞伎を観て

先日、2022年1月11日、市川海老蔵氏の新作歌舞伎「プペル」を新橋演舞場で鑑賞しました。

「プペル」はご存知の通り、お笑いタレントで作家の西野亮廣氏のベストセラーとなった絵本の作品で、映画化もされ、ミュージカルでも上演されました。

今回、歌舞伎化されるということで、どんな作品になるのか、とても楽しみでした。

あまり歌舞伎には詳しくない僕ですが、僕なりの感想を簡単に述べたいと思います。

 

f:id:pilgrim1969:20220128104038j:plain

僕が観た「プペル」は、堀越勸玄君バージョンです。

①社会状況の酷似

脚本の時代設定は、18世紀の江戸時代の天明年間です。

浅間山が噴火して、その灰が黒煙となって、江戸の町を覆いつくし、その後数年経っても、空が晴れることは無く、いつしか江戸の人たちは空を見上げることも無くなり、作物も育たなくなり、人々の心は次第に荒廃していきます。

そのような中、幕府の「汚職」老中で有名な田沼意次が、これを利用して、江戸の人たちに「お救い米」を配って、人々の心を巧みに操ろうとします。

現代も、「コロナ」という「黒煙」に世界中が覆われ、同じように人心は荒廃し、不安に覆われた世の中となっています。

そのコロナを利用して、人気取りに励む政治家や資産家たち。

また、つい先日、南太平洋のトンガで起こった海底火山の大噴火は、この「プペル」の状況をまさに再現していました。

江戸時代に実際起こった災害を元にしていますが、現代にも通づるものがあり、なかなか興味深かったです。

 

②平易な言葉で語られる歌舞伎

今回の作品は、役者の話す言葉はほぼ現代語になっています。

元々の作品が江戸時代など昔の日本が舞台ではなく、海外を舞台にしていることも影響していると思います。

通常の歌舞伎ですと、役者は昔の言葉や口調で話すので、難解で分かりづらかったりしますが、本作はすっと頭に入っていきました。

原作を歌舞伎にアレンジするのに、市川海老蔵氏も西野亮廣氏もとても苦労したそうですが、そのことは会場で販売していた筋書に書いてありました。

すでに終演してしまったので、手に入るかどうかわかりませんが、興味深いエピソードなど書いてありますので、もし手に入れば読んでみてください。

 

f:id:pilgrim1969:20220128124727j:plain

歌舞伎「プペル」の筋書の表紙です。

 

市川海老蔵・堀越勸玄ら役者たちの素晴らしい演技

この作品は、「護美(ごみ)人間」プペルが主人公で、市川海老蔵氏が演じています。

市川海老蔵氏は、「プペル」のほかに、「心臓」「熊八」「田沼意次」と全部で四者の役の演技を受け持っていますが、どれも素晴らしい演技で、魅了されました。

「プペル」は市川海老蔵氏らしくない、「ボーっとした」「頼りなさげ」「純真」なイメージの登場人物ですが、とても自然に演じていました。

それに対して、「悪代官」である田沼意次は、いつもの市川海老蔵氏らしい、風格のある冷静で落ち着いた切れ者のイメージです。

「熊八」も、キレのある口調の江戸っ子っぽい雰囲気です。

「心臓」は、申し訳ございませんが、どこで出てきたのかよくわかりませんでした。

しかし、どれも、全く別の人物が演じているのかと思うくらい、自然な演技でした。

堀越勸玄君は、プペルの親友のような「はる」という子役で、日替わりで、姉の市川ぼたんさんと交替で演じていました。

去年の正月・2018年の正月と勸玄君の演技を観てきましたが、かなり成長しているのがうかがわれました。

全く臆することない堂々とした演技で、以前は少しぎこちなかった喋りも、なかなか流暢になっていました。

最後の熊八扮する市川海老蔵氏と並んで、睨みを利かせてポーズをとる仕草を、オペラグラス越しに見ましたが、なかなかの歌舞伎役者という感じでした。

 

幕が下りた後の、カーテンコールは実に6回も続き、お客さんは皆総立ちで拍手をしていました。

当日1月11日は、天赦日と一粒万倍日他重なった大吉日だったのですが、市川海老蔵氏も自身のブログで、「天赦日の大吉日らしい終わり方だった」と言っていました。

 

f:id:pilgrim1969:20220128152954p:plain

カーテンコールは6回も続き、会場は拍手喝采の嵐に包まれました。(市川海老蔵アメーバブログより)

 

残念ながら、内部でコロナ陽性者が出てしまったため、1月19日と千穐楽20日は中止となってしまいましたが、コロナに負けず、今後の活躍を期待しています。

 

YouTubeもやってますので、ぜひこちらもご覧になってください。

 

youtu.be

 

ビートルズ「Get Back」を観て その2

前回に引き続き、今回のビートルズの「Get Back」を観た感想を、ラジオ番組「桑田佳祐やさしい夜遊び」での桑田佳祐氏の感想を元にお伝えしたいと思います。

↓ 前回のブログです。

pilgrim1969.hatenablog.jp

 

前回1月8日放送に引き続き、15日もビートルズ特集をやっていました。

ただ、今回は「Get Back」を観た感想というよりは、ビートルズ自体の桑田さんなりの知っているエピソードを話していたので、ちょっと観点がずれることをあらかじめお伝えしておきます。

 

1⃣ポール vs. ジョン

この「Get Back」を観る限り、どう見てもポールの方がとてもしっかりしていて、リーダーの風格があり、ジョンはヨーコをそばに置いて、どこかしら「心ここにあらず」のような雰囲気があります。

もともとビートルズはジョンが作ったバンドであり、リーダーであり、後から出逢ったポールの腕を見込んで、ビートルズに引き入れた経緯があります。

そして、バンド初期は、レノン=マッカートニーで曲を作っていましたが、リーダーシップを執っていたのは、あくまでもジョンでした。

桑田さんいわく、「Revolver(リボルバー)」の頃から、ポールとジョンの対決姿勢が出てきたのではないか、とのことです。

ポールは、「Eleanor Rigby(エリナー・リグビー)」や「Here, There And Everywhere(ヒア・ゼア・アンド・エブリウェア)」など、名曲を作るようになり、ジョンはそれに対抗して、エレクトリックでサイケデリックな曲で対抗することになります。ギターの逆回転を駆使した「I'm Only Sleeping(アイム・オンリースリーピング)」などは典型ですが、なかなか素晴らしい曲です。

 

2⃣「ロックの時代」とビートルズ

60年代末のこの頃は、「ロックの時代」に突入し、ジミ・ヘンドリックスエリック・クラプトンのクリーム、サンタナなど、卓越した素晴らしい技術を持ったアーティストが続々と出てきました。

そんな中で、実はギターをきちんと弾けるのは、ポールだけだと桑田さんは言っていました。

実は、ジョンもジョージもそれほどギターはうまくはなかったのだそうです。

ポールは、ギターもうまく、ベースもうまく、ドラムやピアノも出来る、オールマイティなアーティストです。

「Revolver(リボルバー)」の最初の曲である「Taxman(タックスマン)」のチョーキングを駆使したすごいリードギターのソロは、ジョージは弾けなかったそうで、見かねたポールが、「時間が無いから、俺がやるよ」と言って、ポールが弾いたそうです。

何でもできる天才ポールに対して、時代の波に乗り切れないジョンとジョージ、と桑田さんは言っていましたが、この見解は初めて聞きました。

やはり、その時代を知る桑田さんならではのプロの見解なんですね・・・

ちなみに、リンゴのドラムはとてもうまいと賞賛していました。

 

3⃣解釈が違うポールのギター奏法

ポールは、Em(イーマイナー)やAm(エーマイナー)などのギターのローコードの指の押さえ方が普通と違うのだそうです。

薬指が上で、中指が下になっていて、指の並びが違うとのことです。

ギタリストならではの桑田さんの見解ですね。

ポールには、メソッド(方法)は関係なく、楽器に対する解釈は違うと言っていました。

 

4⃣ビートルズサザンオールスターズのメンバー間パワーバランス

前回のブログでもお話しましたが、ライブをやるかやらないかということで、メンバーやスタッフで揉めていた時、それまでずっと黙っていたリンゴが突然ポツリと「俺やりたい」とひとことつぶやいたのがきっかけで、ルーフトップコンサートが実現したという話をしました。

ポールとジョンがリーダー覇権争いをし、最年少のジョージがそれに割って入り、最年長のリンゴはずっと黙っていて無口で厳かな感じであるのが、ビートルズですが、サザンオールスターズも実は似たようなメンバー間パワーバランスがあるのだそうです。

リンゴと同じような立ち位置のメンバーは、実は同じドラムの松田弘氏なのだそうです。

桑田さんがポールのように何かを提案し、関口氏は「俺はやりたくないんだよね・・」などと難色を示すと、松田弘氏が突然ポツリと「俺、やりたいのよお」などとつぶやくのだそうです。

すると、原由子さんが「その通りよね!ヒロシ君!」と同調して、サザンオールスターズが動くという構図なのだそうです。

 

以上、ちょっと「Get Back」からは外れた内容となってしまいました。

この「Get Back」は、アメリカではBlu-ray・DVD化されることが決定したそうです。

また、再度じっくりと観て、気が付いたことをご報告したいと思います。

 

YouTubeもやっておりますので、ぜひ下記のリンクからご覧になってください。

 

youtu.be

youtu.be

 

下記のDisney+に入会すると、「Get Back」を観ることが出来ます。

www.disneyplus.com

 

桑田佳祐やさしい夜遊び」リンクサイトです。

www.tfm.co.jp

 

radiko(ラジコ)で、今回の特集の番組は、1月22日(土)まで聴けます。

radiko.jp

 

 

 

 

天赦日+一粒万倍日+甲子の日~今年最強の大吉日

本日、2022年1月11日は、天赦日+一粒万倍日+甲子の日ということで、今年最強の大吉日なのだそうです。

 

天赦日と一粒万倍日については、最近ポピュラーになってきているので、皆さんご存知かと思いますが、全ての良いことが「万倍化」する大吉日です。

 

「はじめ良ければ全て良し」の「甲子」もあるので、新しいことを始めるのに最適な日、特にそれを長く続けること(1000日間)をスタートするのにとても最適な日だとのことです。

 

僕も色々と考え、このブログを毎日続けようかとも考えたのですが、会社の仕事をしながら、毎日書くのは結構ハードルが高いかなあと躊躇し、考えあぐねています。

日記なら毎日書けそうなので、日記にしようかなあとも考えています。

 

皆さんもせっかくの大吉日ですので、これを機に何かを始めてみてはいかがでしょうか。

 

詳しいことは下記のYouTubeをどうぞ。

世界で唯一の神社に所属しない高等神職冠位・明階保持者の、藤本宏人さんという方が、毎日その日の暦の傾向を解説しています。

 

www.youtube.com

ビートルズ「Get Back」を観て

昨年2021年11月からDisney+で公開されたビートルズの「Get Back」。

この年末年始休暇を使って、やっと観ました。

三部構成に分かれていて、実に8時間以上の長編ですが、なかなか興味深いことばかりで、本当に面白かったです。

 

www.disneyplus.com

 

僕は、ビートルズのリアルタイム世代ではなく、この「Get Back Session」を編集して、1970年に公開された映画「Let It Be」が上映された時は、1歳でした。

その後、ビデオテープやDVDで発売されることは無く、海賊版のビデオテープで観ていました。

その時の印象は、真冬の寒々としたバカでかく暗い倉庫のようなところで、4人が緊張感バリバリの状態で、作った曲の演奏をしていて、時には喧嘩をしたりして、とても暗い印象を持っていました。

でも、今回の8時間以上の映像を観て、そんな単純なものではなく、いろいろなエピソードがあったのだなあと思いました。

はっきり言って、高校生あたりのアマチュアバンドの制作風景とさして変わらないのではないか、と思うようなハチャメチャ振りで、爆笑するような場面も結構ありました。

 

皆様ご存知のサザンオールスターズ桑田佳祐氏も実は類まれなるビートルズ・マニアであり、先日1月8日のラジオ放送「桑田佳祐やさしい夜遊び」(TOKYO FM)で、「Get Back」特集をやっていました。

今回は、その桑田佳祐氏がラジオで話した、映画の感想や見解で、印象に残ったことをいくつかご紹介したいと思います。

 

f:id:pilgrim1969:20220109171432j:plain

 

①レコーディング・エンジニア「ジョン・エメリック」から見たビートルズ

まず、ビートルズのデビュー曲「Love Me Do」から、レコーディング・エンジニアとして担当していたジョン・エメリックから見た、「Get Back Session」当時のビートルズのメンバー像をご紹介したいと思います。

 

ジョン・レノン かぎっぱな(カギのように尖った鼻)で、一番落ち着きがなく、やたらデカい声で話している。

ジョージ・ハリスン 目の上にアオタン(たんこぶ)を作っていた。誰かのファンに殴られたらしい。

リンゴ・スター 小柄なドラマーで、オドオドしていて、やたら口数が少ない。

ポール・マッカートニー 一番冷静であり、ルックスも一番一般受けするタイプ。他の3人にさかんにハッパをかけ、3人も彼の言うことをよく聞いている。

彼が一番大人で、もっともらしいことを言っている。

思うに、リーダーはジョン・レノンということだが、どう見てもリーダーは冷静なポール・マッカートニーのように見える。

 

しかし、桑田さんはこれに関しては反論していました。

「そんな単純な問題ではないよ。いろんな個性が存在するわけだからね。」

同じグループを運営するリーダーとしての桑田さんならではの見解でしょうか。

 

②まとまりのないビートルズ

激寒の1月のロンドンの、いかにも寒々とした倉庫の中で、メンバーはレコーディング・セッションをしていたが、とてもやりにくく、メンバー間の関係はギクシャクし、全くテンションが上がらない状態でした。

そんな中、ポールだけは皆にハッパをかけながら、がんばっていました。

そして、ポールは作ってきた曲を持ってきますが、他の3人は作っていませんでした。

そんな中、ポールが私用でいないときに、ジョージがいきなりジョンとヨーコに向かって、「ソロやらない?」と言ったそうです。

「それぞれソロをやらないか?僕はもう10年分の曲のストックがいっぱいあるんだ。」

それに対してジョンは、「こんな状況の時に、そんなこと言うんじゃねえよ!」という表情だったそうですが、何とも生々しいシーンで、ふつうカットされるんじゃないか?と桑田さんは言っていました。

ジョンやジョージが亡くなってしまった今だからこそ、公開できたのでしょうか。

 

③おとなしいリンゴのたった一言の功績

プロデューサーのグリン・ジョーンズやマネージャーのマルは、しばしば「ショーはどうする?」とメンバーに問いかけました。

ポールの奥さんのリンダ・マッカートニーは、「私はファンだから、やっぱり観てみたい」と率直に言いました。

ジョンは、のらりくらりとかわして、あまり気が進まない表情です。

ポールもはっきりと明言せず、「それは僕が言うことでもないし・・・」と言葉を濁してしまう始末です。

ジョージははっきりと「僕はイヤだね!」と断りました。

その後、セッションの途中でヘソを曲げて「僕はビートルズをやめる!」と言って、飛び出してしまったことを考えると、それまであくまでもジョンやポールの弟分だったジョージの自我が芽生えたということでしょうか。

 

その後、ジョージはヘソを曲げて出て行ってしまい、ジョンも遅刻したり、来なかったりすることもあり、セッションはポールとリンゴのみでやることが多くなりました。

そんな中、プロデューサーやスタッフたちと話をする場面で、ポールが「仕方がないよ」と言って、ジョンやジョージの悪口を言うこともなく、涙ぐむシーンはとても印象的でした。

 

そんな状況で、3週間ほど経ったころ、再びライブはどうするか?という問題に直面します。

意見がまとまらず、膠着状態にあった中、ずっと黙っていたリンゴが突然ポツリと「俺やる」と言います。

すると、他の3人は突然のリンゴの一言に面食らってしまい、「オ?オッオー、やろうか、やろうぜ!」と誰ともなく言い出し、一気にかの有名な「ルーフトップコンサート」実現に動き出していきます。

桑田さんは、「リンゴは本当にスゴイ!ドラマーとしても天才だ!」と感心していました。

リンゴのこの一言が無ければ、ビートルズの事実上最後のライブである「ルーフトップコンサート」は実現していなかったでしょう。

 

④ヨーコへの差別

桑田さんも、この映画を全編観て、ヨーコが頻繁に出てくるので、正直「イラッ」とすることが多かったそうです。

しかし、冷静に考えてみると、これは編集した側の「悪意」なのではないか?と感じたそうです。

ポールの妻であるリンダや、ジョージの妻のパティが登場するシーンは、とても鮮やかで、爽快な感じです。

対するヨーコは、いつもジョンにまとわりついていて、ヨーコがセッションに参加するシーンでは、奇声を発するヨーコの声に、ポールの幼い娘が驚愕するシーンがあります。

また、突然壁に貼ってある和紙に、「春」などと筆で達筆な字を書くシーンがあります。

これらのヨーコの撮り方には、やっぱり編集側の「悪意」を感じると、力説していました。

 

⑤とても親しみやすいメンバーたち

桑田さんは、この映画を観て、本当に4人はすばらしい素敵な人たちだと言っていました。

途中、生々しい印税の話があるのですが、ジョンが「あいつ(アラン・クラインという悪名高い会計士)に任せると、印税率が上がるらしいぜ!」と他の3人に力説するシーンがありました。

桑田さんはこれを観て、とても親しみが湧いたそうです。

(同じミュージシャンとして、共感するのでしょうか?)

 

また、メンバーが食べる食べ物がとても粗末であることも言っていました。

僕も感じましたが、とても薄っぺらい茶色く焦げたトーストに、マーマレードを塗るだけで、とてもおいしそうに、満足げに食べていたのです。

それとなんの変哲もないカップに入れた紅茶と、スーパーで売ってそうな普通のビスケットでしょうか。

あのスーパースターで、お金も有り余るほど持っているビートルズが、こんな食事をしているとは!と正直驚いてしまいました。

 

他にもいろいろと、興味深いことを言っていましたが、長くなってしまったので、ここまでにしておきます。

ご興味がある方は、スマホアプリの「radiko(ラジコ)」で、1月8日付放送の「桑田佳祐やさしい夜遊び」を聴いてみることをオススメします。

1月15日土曜日まで、聴けると思います。

 

次回、1月15日も、ビートルズ「Get Back」特集第2弾をやるとのことで、またご紹介します。

 

YouTubeもやっておりますので、ぜひ下記のリンクからご覧になってください。

 

youtu.be

www.tfm.co.jp

radiko.jp

 

明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

 

旧年中は、私の拙い文章を読んでくださり、本当にありがとうございました。

 

仕事がかなり立て込んで、12月は一本しかブログをアップすることが出来ませんでした。

やっぱり精神的に追い詰められていると、文章というのは、書けないものですね。

 

今年はなんとか週2本はブログをアップすることが出来るよう、努力してきたいと思っています。

 

また、皆様のお役に立てるような情報をお届けできるよう、努めてまいります。

 

今後ともよろしくお願い申し上げます。

飛蚊症治療にかかる費用

僕は2017年4月から8月にかけて、飛蚊症の治療を行い、計3回の手術を受けました。

皆様方から、飛蚊症にかかった費用のご質問を多数いただくのですが、なにぶん数年前のことであり、記憶が不確かな部分もございますが、僕の記憶を出来うる限り、掘り起こして、お話したいと思います。

 

まず、かかる費用は主に以下の項目に大別されます。

①検査・薬代などの通院費用

②手術費用

③手術で入院時の差額ベッド代

④眼科患者用の眼鏡

⑤入院時の食事代、患者衣など

 

それでは、一つずつ説明したいと思います。

 

①検査・薬代などの通院費用

通院に関しては、2週間に1回、多い時は1週間に1回は行っていました。

通院するごとに、眼底検査・視力検査を行います。

手術前など必要に応じて、高性能な機械を使って、眼の断面や正面からの撮影を行います。

これは、僕が通院していた深作眼科でしか使っていない特殊な機械で、撮影した時の料金は特別高かった記憶があります。

また、手術を伴う場合の目薬はハンパない、おびただしい数の目薬を処方されます。

手術の期間中は、一日に4・5本の目薬を3時間おきに、眼に差していました。

1回当たりの通院費用は、平均3,000円前後、多い時は5,000円ほどだったと思います。

 

②手術費用

僕は保険適用となり、かつ高額療養費制度(後ほど説明します)を使っていたので、これらが適用されない「自由診療」の場合の費用額は、残念ながら、はっきりとはわかりません。

しかし、おそらく1回当たり数十万円にのぼると思われます。

僕は、飛蚊症でしたが、確か症名は「硝子体疾患」で、施術名は「網膜硝子体手術」でした。

手術は、右眼を1回、左眼を2回の計3回行ったので、自由診療であれば、もしかしたら100万円近い金額になっていたかもしれません。

 

③手術で入院時の差額ベッド代

1回目の右眼の手術の時は、大部屋や2人部屋が無かったため、個室に泊まらざるを得ませんでした。

1回の手術につき、2泊3日だったのですが、個室の場合、2泊3日で60,000円だったと記憶しています。

2回目・3回目の左眼の手術の時は、2人部屋で、2泊3日で42,000円だったと記憶しています。

もちろん、これらの費用は保険適用とはならず、実費となります。

 

f:id:pilgrim1969:20211219121728j:plain

当時手術で泊まった個室です。なかなか広くて、キレイで快適な部屋でした。

f:id:pilgrim1969:20211219121916j:plain

食事は、量は少なく、たくさん食べる方にはキツイかもしれません。でも、とてもヘルシーで、栄養をよく考えたメニュー内容でした。左下のミネストローネ風野菜スープはなかなか絶品でした。

 

④眼科患者用の眼鏡

以前のブログでもご紹介した、深作眼科特製の「防塵防御眼鏡」です。

深作眼科の深作先生は、パイロットを目指していたこともあり、パイロットがするような強力な「防塵防御」の性能を持つサングラスを、手術の期間からしばらくの間、日常生活で、患者にかけるよう、義務付けています。

色はイエローで、ちょっと柄が悪く見られる感じがあり、ちょっと気が引ける感じもありますが、きちんと目の周りにフィットし、眼がきちんと守られている感覚があります。

こちらは、ちょっと高価で、24,000円だったと記憶しています。

 

f:id:pilgrim1969:20211219131117j:plain

深作眼科特製の防塵防御眼鏡 きちんと目が守られている感覚があります。

⑤入院時の食事代、患者衣など

1回の手術で、5,000円前後だったと記憶しています。

食事は、手術した夜の夕食、翌日の朝・昼・夕の3食、退院する日の朝食だったと思います。

先ほどご紹介した写真の通り、決して量は多くありませんが、栄養価をきちんと計算された、とてもヘルシーなメニューでした。

 

⑥高額療養費制度について

先ほどご紹介した、「高額療養費制度」ですが、癌などの重い病気などで、長期の入院をしたり、治療が長引く場合、医療費の自己負担額がかなり高額になる可能性があります。

そこで、家計の負担を軽減できるように、一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻しされる制度です。

これは、「健康保険限度額適用認定申請書」という書類を、お勤めの健康保険組合や市役所などの健康保険担当課で取り寄せ、所定の事項を記入して、必要書類と共に提出すると、「限度額適用認定証」が交付され、1ヶ月あたりの医療費が、限度額までの支払いで良いことになります。

とても助かる制度で、あらかじめ医療費が高額になるとわかっている場合は、事前に申請しておくことをオススメします。

ただし、自己負担限度額については、その方の各々の所得額の区分によって、変わってきます。

たいていの方は、1か月あたり93,000円となる場合が多いと思います。

僕の場合は、失業中だったので、1か月あたり44,400円でした。

詳しくは、以下のサイトをご覧ください。

www.kyoukaikenpo.or.jp

 

医療保険について

僕の場合、医療保険に入っていたので、保険会社に申請し、手術給付金や所定の通院費用がもらえました。

300,000円くらいだったと思います。

よって、その他いろいろな費用を合わせると、おそらく400,000円くらいは総額でかかっていたのではないかと思います。

 

⑧まとめ

今回ご説明した内容は、あくまでも僕のケースであり、2017年当時の話なので、現在の状況は変わっている可能性はあります。

患者さんによって、診断内容や手術内容は変わってくる可能性はありますし、保険適用になるかどうかも変わってくると思います。

また、飛蚊症を手術してくれる病院は、非常に少ないので、たまたま手術してくれる病院があったとしても、病院ごとに、症状に対する判断は異なり、かかる費用の明細は変わってくる可能性はあります。

ちなみに、僕が治療を受けた深作眼科は、基本的に飛蚊症の治療は行っていません。

僕の場合は、非常にレアなケースです。

僕が実際に手術していただいた、中原先生の中原眼科では、飛蚊症の治療は行っていますが、自由診療となっています。

詳しくは、中原眼科の中原先生に一度ご相談されることをオススメします。

中原眼科のサイトはこちらから

www.nakaharaganka.com

 

飛蚊症に苦しむ方々は、本当にツラいと思いますし、一刻も早く、この状況を打破したいと願っていることと思います。

僕の情報が皆様のお役に少しでも立つことが出来たら、幸いです。

 

YouTubeもやっておりますので、ぜひ下記のリンクからご覧になってください。

 

youtu.be