「としまえん」が2020年8月31日で94年の歴史に幕を閉じると聞き、埼玉県南部出身の僕としては、少なからず想い出がいくばくかあるため、行ってみようかと妻に話してみたところ、妻も10代から20代にかけて、「ヘビー・ユーザー」であったようで、即意気投合して行くことにしました。
サイトを見てみたところ、コロナの影響で事前予約制となっており、予めスマホでチケットを購入して、スマホ画面を見せて、チケットと交換するとのことでした。
8月上旬ではありましたが、結構予約が埋まっているようで、なかなか予約できる日時は限られていて、なんとか8月23日日曜日を予約することが出来ました。
アトラクションは午前10時から午後7時までということで、午前10時前に現地に到着し、チケットを手に入れて、入園しました。
事前予約制ということで、来場人数を制限しているから、比較的空いているのかと思いましたが、けっこう混んでいました。
「カルーセルエルドラド」がやはり最大のお目当てで、妻もぜひ乗りたいと息巻いていましたが、すでに何重にも行列が出来上がっていたので、イルミネーションが綺麗になる夜に乗ることにして、違うアトラクションをどんどん乗っていくことにしました。
この日の天気予報は雨で、到着したときにはすでにどんより曇っていました。
一番奥まで歩いて、「ウェーブスインガー」という空中ブランコに乗ることにしました。
中央のタワーが上がったり下がったりして、その周りを遠心力で回り続けるのですが、ちょっぴりコワい。
でも、それほど待たずに乗ることが出来ました。
乗って、「さあ、楽しもう!」と動き出した瞬間、「ポツッ・ポツッ」と雨が降り出しました。あっという間に本降りの雨になり、結構ずぶ濡れに近い状態になり、「マジかよ~早く終わんないかなー」と思いながら、回り続けるのは結構キツかったです・・・
結構な大雨になったので、多くのアトラクションがしばらく運転見合わせとなりました。
ずっと雨宿りをしていても仕方ないので、雨でもやっている「ミステリーゾーン」の列に並びました。僕たちと同じように考えている人は多かったようで、長蛇の列を結局1時間少々並び続けることになりました。
乗った感想としては、東京ディズニーランドの「ホーンテッドマンション」のような感じでしょうか。それほど、驚かされるような感じではなく、淡々と進んでいくような感じでした。
雨も落ち着いてきて、次に行ったのは、「フライングパイレーツ」
これも、としまえんの目玉となるアトラクションですが、かなりの大行列で、雨上がりの高い湿度と照りつけ始めた日光の中、かなりツラい状況でした。
周りの待っている人たちの表情もどこか険しく、ツラそうな表情でした。
僕たちの前に並んでいた男女4人組の10代後半と思われるグループも、険悪な雰囲気で、愚痴をこぼし合い、半ば喧嘩しているようで、うち一人の太った女の子はそのまま列から離れていなくなってしまいました。
そろそろ乗る順番となるので、その女の子に電話したところ、電話に出ない。しかも、その女の子が全員のチケットを預かっているとのことで、残った3人はプンプンに怒っていました。
順番となる寸前になって、やっと現れ、残りの3人が文句を言うと、逆ギレして「トイレが混んでたんだよ!」と怒鳴る始末。
一方で、前の方にいた親子連れの男の子が、乗るための規定の身長120cmに満たないということで、係員の女性が何度も測り直していました。どう見ても120cmに満たないのはわかりきっているのに、何度も測り直し、一緒にいた父親はわかっているくせに、見て見ぬ振り。
そのために、列は進まず、立ち往生。
並んでいたほぼ全員がその光景を見て、イライラしてうんざりしていました。
結局その男の子は身長が足りないということで、乗れなかったですが、「だったらもっと要領よくやれよ!」と言いたいところでした。
そのうちに、突然アトラクションがストップし、何があったかと思ったら、「コロナ感染を防止するための消毒タイム」ということで、係員が船の手すりや席をスプレーかけて雑巾で拭き始めました。しかも、たった二人で・・・
「この暑いのに、勘弁してくれよ」と、イライラは頂点に達し、周りの並んでいる人たちの雰囲気も悪くなっていくのを感じました。
やっとのことで、船に乗り込み、アトラクション自体はスリルがあって楽しめたと思います。
「ソーシャルディスタンス確保」ということで、かなりの空間を開けて、余裕のある人数で乗り込んだので、それは良かったのですが、まあ、これじゃあ、かなりの時間を待たされるわな、と思いました。
それに、かなり混んでいるのだから、2台ある船を両方とも稼働させればいいのに、ずっと1台だけで稼働させており、運営側の神経を疑いました。
「フライングパイレーツ」で、「としまえん」がなぜ閉園してしまうのか、少し解明できた気がしました。