前回の続きです。
1⃣細野晴臣氏のベース
前回、「『はっぴいえんど』の中で、僕は大瀧さんの歌しか聴かなかった」と、過激な発言をしていたことをご紹介しましたが、その後、しっかり細野晴臣氏のこともフォローしていました。
「細野さんのことは、日本一のベーシストだと今でも思っている」
ただ、このことは、ラジオや他の記事などに、事あるごとに発言していますので、特別に気を遣った発言ではなく、達郎氏の本心だと思います。
そもそも達郎氏は、他人に媚びへつらったりする性格ではありません。
良いものは良い、悪いものは悪い、と、歯に衣を着せぬ発言をする、潔い方です。
細野氏も、歌をしっかり聴いている人だそうです。
「歌をしっかり聴いている」というのは、達郎氏の大きな評価ポイントですね。
また、ポンタ氏も言っていたようですが、「CANDY(アルバム「SPACY」収録)」での指捌きの繊細さは絶妙だということです。
ただ、譜面は間違いやすい、と言っていました。
「LOVE SPACE(アルバム「SPACY」収録)」では3回間違えたそうです。
こういうことを正直に言うところが、いかにも達郎氏らしいです。
ただ、それでも細野氏が、「2度と同じ弾き方はしない」「優れたタイム感を持っている」点は、かなり評価しているとのことです。
2⃣ドラムとベースの関係性
達郎氏いわく、ドラムとベースというのは、ピッチャーとキャッチャーに例えられるとのことです。
ドラムというのは、自分なりに感じた「曲想」や、「音楽的な情景の変化」を表現する役割があり、ベースというのは、リズムの根幹を担う役割があるそうです。
ドラムが投げる球を、ベースが受け止める。
新たなリズム・セクション(バンド・メンバー)として、ドラムの青山純氏、ベースの伊藤広規氏が現れましたが、一見のほほーんと見える伊藤広規氏の方が、精神的には青山純氏を引っ張っていたそうです。
実際のライヴや、配信ライヴ等で、伊藤広規氏を見たことがありますが、ぷっくりした体型で、穏やかな顔をしていて、ぽわーんとした雰囲気がある人ですが、人は見かけによらないのですね。達郎氏もよく人を観察しています。
ドラムのポンタ氏もとても寂しがりやということで、一人っ子だということです。
達郎氏も、坂本龍一氏も一人っ子だということで、だから気が合うのだと言っていました。
言われてみれば、そんな感じがします。
達郎氏も、妻の竹内まりや氏(確か長女)とのやり取りを見ていると、包容力のある竹内まりや氏の手のひらの中で、気持ちよく過ごしている感じが見受けられます。
(次回に続く)