肥満と薄毛からの脱出!「背水の陣」に直面した中年男の日記

肥満と薄毛の話題だけではなく、趣味の読書・音楽・映画などのご紹介もしますよ。

休職中の5回目の精神科受診~復職を決める重要な日 その2

K先生の要請で、妻が入室し、診察が始まりました。

前回からの続きです。

 

pilgrim1969.hatenablog.jp

 

「この3週間ほどの状況ですが、いかがですか?」

K先生から尋ねられ、僕の方から口火を切って答えました。

「晴天の日に自然の多い公園などを散歩などしたりすると、とてもメンタルの調子は良くなります。近所の公園を始め、立川の昭和記念公園・世田谷の砧公園・鎌倉などに行きましたが、どの時もとても調子が良かったと思います」

「でも、雨など降っていて、空が鉛色となって天気が悪く、暗い時に家に閉じこもっていると、メンタルの調子が非常に悪くなります」

「天気が悪くなくても、夕方の黄昏時になると、たいていメンタルの調子は悪くなってきます。このような傾向は以前からありましたが、以前より強まってきているように感じています」

「メンタルが絶不調になった時は、何をやってもダメで手につかず、死にたくなるほど落ち込んでしまう傾向になります。そういう時に処方していただいた不安を和らげるリーゼを飲むのですが、正直効いている感じがしません。前回の診察で先生がおっしゃったように、抗うつ薬を飲むように変えた方が良いのでしょうか?」

 

ここまで話して、K先生は腕を組んでしばらく上を向いて、考え込んでしまいました。

やがて口を開き、こう質問してきました。

「夕方だけ調子が悪くなるということが気になりますね。うつ病の特徴としては周期性というものが挙げられます。外出した時の夕方ころも調子が悪くなりますか?」

僕は答えました。

「いえ、外出した時の夕方ころは、そのような症状は現れません」

「1月・2月ころにこのような症状が起こった時は、よくある典型的な『冬季うつ』ではないかと自分なりに思っていたのですが、3月・4月と暖かくなって日が長くなっても症状が治まらず、かえって悪くなってきているので、これは違うのではないかと思うようになりました」

K先生はこれには答えず、更に質問してきました。

「以前、音楽や読書が好きだと言っていましたが、それらのことは楽しめていますか?」

僕は答えました。

「普段は楽しめていますが、夕方ころなどいったんメンタルの調子が悪くなると、そういうことも楽しめなくなってきます」

 

再びK先生は腕を組んだまま、しばらく考え込み、こう答えました。

「典型的なうつ病の症状ですと、好きな事を楽しめなくなります。リラポンさんの場合、普段は楽しめているということなので、典型的なうつ病の症状とはいえないと思います」

「但し、在宅時の夕方ころだけ気分が落ち込むということが気になります。人間誰しも夕方ころになると疲れてくるので、疲れが原因とも考えたのですが、そうとも言い切れないところがあります・・・」

 

また腕を組んで考え込み、妻に向かって言いました。

「奥様から見て、ご主人様の普段の様子はいかがですか?」

妻は言いました。

「確かに在宅時の夕方ころになってくると、気分の落ち込みが激しくなってくることは見受けられます。その時間帯はよくボードゲームをやっているのですが、主人は負けが込んでくると、輪をかけて落ち込みが激しくなってきます」

「なので、そういう時はすぐに寝るように言って、さっさと休ませます。足裏のマッサージなどをすると、すぐに眠ってしまいます」

「あと、私が気になる点としては、自分から鎌倉に行きたいとか外出したいと言い出して、自分から誘ってくることです。私から誘うことはあまりありません」

「もし、うつの状態がひどければ、そういう風に自分から誘うことはないと思います」

 

腕を組んで上を向きながら、妻の話を聴いていたK先生が、僕に質問してきました。

「奥様のお話を聴く限り、やはり典型的なうつ病の症状とは言い切れないとは思います。そこで、もう一度質問ですが、症状としては夕方ころになって暗くなってくると、ただ気分が落ち込んでくるということでしょうか?それとも夕方ころでなくても常に強い不安の症状はあるのでしょうか?」

僕は答えました。

「確かに夕方ころ暗くなってくると気分は落ち込んできますが、それだけではなく常に強い不安感はあり、両方あると思います」

 

僕の話を聴いて、少し理解できることがあったのか、K先生はこう切り出してきました。

「それであれば、ノルアドレナリン(ストレスを受けた時に発生する脳内物質)の量の調整を図るために、抗うつ薬の「アルジロン(?よく聞き取れませんでした)」を飲んでみることを試してみることをお勧めします」

 

K先生にこう言われて、今まで処方してもらって飲んでいた薬のこと、睡眠のことについて話しました。

「リーゼは毎日2回(起床時・就寝時、その他メンタルの調子が悪くなった時)、睡眠剤のロゼレムも就寝時に必ず飲んでいます。そのせいか睡眠は改善傾向にあり、寝つきも良くなって、毎日平均7時間から8時間は眠れています。ただし、中途覚醒は必ず毎日1・2回はあります」

「あと、お話したい事としては、週に1・2回は必ず不安感が強くなる日があり、3・4時間しか眠れない日が発生します。実は今日も5時間半くらいしか眠れませんでした」

すると、これらのことについてはあまり意に介さないようで、こう答えました。

「調子が悪い日が週に1日くらいあるのは特に問題ないかと思います。リーゼという薬はうつ状態に落ち込んだ症状を改善する効果はありません」

「なので、より鎮静効果のあるワイパックス抗うつ薬であるアルジロン?の服用をお勧めします。ただし、両方同時に服用すると、どちらの効果があったのかわからなくなってしまうので、まずはワイパックスを2週間ほど飲んでみて様子を見ることをお勧めしますが、いかがでしょうか?」

僕「それでお願いします」

 

ワイパックス」は一番最初の初診時に処方されて飲んでいたのですが、
鎮静効果が強すぎると感じたため、約2週間でリーゼに変えたのでした。

 

そして、先生は言いました。

「まずワイパックスをこれから2週間飲んでみて様子を見てみましょう。そして、2週間後の5月11日の診察で、その後抗うつ薬のアルジロン?の服用を開始するかどうか判断しましょう」

「そして、その時の状態を診断して、復職を認める診断書を発行するか、まだ休職を継続した方が良いとする診断書を発行するか、判断しましょう」

このK先生の言葉を聞いて、僕も妻も安心しました。

そして、2回目の傷病手当金支給申請書の記載の依頼を先生にお願いして、診察室を後にしました。

次回の診察は2週間後の5月11日の午後1時50分となりました。

復職するか、休職を延長するか、大詰めの時が迫ってきたのでした。

 

(次回に続く)