肥満と薄毛からの脱出!「背水の陣」に直面した中年男の日記

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「事故物件ゾク恐い間取り」映画評

久しぶりに映画を観に行きました。

「事故物件ゾク恐い間取り」というホラー映画ですが、ずいぶん経ってしまいましたが、7月25日に上映開始して、僕は9月1日に観に行きました。

調べて見ましたが、このブログを書いている10月5日現在、上映している映画館はほぼ無いようですので、ご興味がある方は、Blu-rayソフトやDVDが発売されるまでお待ちください。(もっと早くこのブログを書くべきでした・・・)

上映は終わってますが、観ていない方には「ネタバレ」となりますので、お気を付けください。

 

この映画は、2020年に上映された「事故物件恐い間取り」の続編であり、前作同様、「事故物件住みます芸人」の松原タニシ氏の「事故物件シリーズ」の著作が原作であり、監督も「リング」「らせん」シリーズで有名な中田秀夫氏となっております。

 

ただし、前作から話が続いているわけではなく、全く新しい脚本、出演者となっております。(ただし、前作主演の亀梨和也は主人公の先輩役としてちょこっと出てきます)

 

ここで、「事故物件」とは何ぞや、ということで、よくわからないという方に簡単にご説明したいと思います。

まず、物件を売買または賃貸借する時に、売主・貸主(大家)・不動産業者は、相手方に対して告知しなければならない事項があります。

その中の一つに「心理的瑕疵(かし)」というものがあり、事故物件とはこの「心理的瑕疵」がある物件のことを指します。

具体的には、死亡事故・殺人事件・自殺・孤独死・不審死など、その場所で人が亡くなったもしくは発見された部屋・家を指します。

こういう物件を契約することに抵抗感を覚える人も多く、意思決定の重大なポイントとなるため、宅建業者には告知義務が定められています。

しかし、この告知義務にはあいまいな点が多く、それが多くの問題を引き起こしてきたため、2021年10月に国土交通省よりガイドラインが制定されました。

そこでは事故物件の定義や告知義務について一般的に妥当と考えられる基準が定められています。

いつまで告知義務があるかについては、賃貸の場合には概ね3年間、売買の場合には告知義務に期間の定め無し、とされていて、未だにあいまいではあります。

ただし、「買主・借主から事案の有無について問われた場合には、期間や死因に関わらず回答しなければならない」旨が明記されているので、気になる方は事前に確認を取っておくことをお勧めします。

 

「事故物件ゾク恐い間取り」のパンフレット 
薄くてミニサイズですが、この映画に関することが事細かに書いてあります。
字が小さいので、40代以上の方は老眼鏡をオススメします。

 

1⃣ 1軒目 トゥルムヴィラ鷺田608号室

主人公の桑田ヤヒロが芸人になる夢をかなえるため、紹介された芸能プロダクションの社長の藤吉と契約し、最初に住んだ部屋がこの部屋です。

正直、この部屋がいちばん恐かったです。

自殺のあった和室の部屋はクリーニングしていないので、そのままの状態になっています。

様々な怪奇現象が起こり、夜中にインターフォンが鳴るのですが、モニターには誰も映っておらず、再び鳴ると、今度は長い髪の女が映っていたり、部屋の監視カメラには不審な女の声やラップ音、オーブが映ったりしています。

そして、何よりヤヒロが夜中にうなされて目を覚ますと、首筋に歯型がくっきりとついていたのでした。これは実際に原作者の松原タニシ氏にも起こったそうです。

たまりかねて、この部屋を出ることした最後の日、部屋の鏡の裏に穴があるのが見つかり、その中に何ともおぞましい呪物(人の目玉?)が入っていたのでした。

 

2⃣ 2軒目 栃木 大宮苑

ヤヒロが芸人になって、初めてオファーを受けたのが、この「大宮苑」という旅館を撮影する心霊番組の生レポーターでした。

収録前の音声チェックで、その場にはいない女性の声が入ったり、中継が始まると、ヤヒロが知っているはずのないこの旅館のいわくを語り始めて、音声にノイズが入ったり、怪奇現象は次々に起こりました。

みんなが帰った後、ヤヒロはこの旅館に一人だけで残り、泊まっていくことにします。

すると、上の2階から「ドーン!ドーン!」と大轟音が響き渡り、気になって見に行くと、大病を患った娘をいたたまれなくなった母親が窒息死させるところを見てしまいました。この大轟音は、苦しくてもだえ苦しむ娘の足が床を叩く音だったのでした。

しかし、二人とも青白い顔をしており、とてもこの世で生きている者には感じられませんでした。

翌朝この部屋を訪れてみると、開かずの部屋になっていました。

 

3⃣ 3軒目 シェアハウス フォレストハウス与田

再び物件を紹介してもらい、同年代の男性二人が住んでいるシェアハウスに住むことになりました。

ここでの怪奇現象は、「謎の老婆」でした。

最初の挨拶のため、二人とビデオ通話で話すヤヒロでしたが、二人の背後に謎の老婆が映り込んでいたのを見てしまいました。

住み込み始めると、隣の同居人の部屋から、老婆の鳴き声が聞こえ始めます。

たまりかねたヤヒロは、二人に降霊術を行うことを提案するのですが、使っていた10円玉が勝手に動き出し、突然天井から血が噴き出してくるのでした。

そして、後日の晩、同居人と老婆の霊が一緒に屋上から飛び降りてしまうのでした。

 

この映画の原作となった、松原タニシ氏の著作です。

 

4⃣ 4軒目 花鈴(かりん)の部屋

シェアハウスを出たヤヒロは住む場所がなくなってしまい、以前CM撮影で親しくなった花鈴という女の子の好意で、彼女の部屋のリビングのソファで寝泊まりするようになります。

しかし、ここでも怪奇現象は起こり、誰もいないはずのリビングで足音が聞こえ、気配を感じ、金縛りに遭います。

そのうちに、花鈴の様子もおかしくなっていきます。

そんな花鈴の様子に疑問を感じたヤヒロは、そもそも花鈴はどのような女の子なのか、調べたくなる衝動に駆られ、パソコンで花鈴のことを調べ始めます。

すると、いきなり背後に花鈴が現れ、「何やってるの?」と不審そうで、かつ恐ろしい形相をしています。

このシーンは2番目に恐かったシーンです。

 

5⃣ 5軒目 藤吉の部屋

おかしくなった花鈴が家を飛び出し、ヤヒロも後を追います。

そして、たどり着いた先は、古びたアパートでした。

花鈴が入った部屋は、モノで埋め尽くされた雑然とした部屋でした。

ヤヒロが警戒しながら入っていくと、奥の部屋に恐ろしいモノを見つけてしまいます。

これで、事の真相は解明されるのでした。

 

6⃣ まとめ

前作に引き続き、恐怖のシーンの連続で、本当に恐かったのですが、最後のどんでん返しの場面、その構成が、この映画の醍醐味であり、クライマックスだと思っています。

ホラー映画ではありますが、脚本の秀逸さが、この映画を支え、盛り立てている大きな要素と言えるでしょう。

もう映画館での上映は終わっているようですので、ご興味のある方は、Blu-rayソフトやDVDの発売までお待ちください。

待っただけの価値はあると思います。