8月1日から4日まで三泊四日に及んだ手術入院後初めての診察を8月31日に受診しました。
前回からの続きです。
約1か月ぶりとなる8月31日、再び東京医科大学病院にやってきました。
診察室に入ると、S先生が座っていて、相変わらず安心させてくれる笑顔で迎えてくれました。
「どうですか、リラポンさん、調子は?」
「おかげ様で、すっかり調子は良くなりました。睡眠の質がとても良くなり、深い睡眠が取れるようになりました。AppleWatchからも手術後には一切心房細動の通知は来なくなりました。」
「それは良かったです。」
そして、S先生はおもむろにモニター画面を見せてくれ、説明を始めました。
その画面は、僕の心臓と食道や胃あたりを映した精密な画像でした。
「リラポンさん、ちょっとよく見てみてください。前回6年前発症し、今回も再発した左心房の肺動脈の部分なのですが、かなり食道に近いのですよ。あまり強力に治療(挿入したカテーテルによって患部を焼き切る手術)をすると、食道に潰瘍を生じる恐れがあるのですよ。だから、前回の6年前は比較的弱めの治療を行わざるを得なかったのです。つまり、完全に治し切れてなかったのですね。」
「でも、今回は悪さを起こしている場所がピンポイントではっきりわかっていたため、ほぼ完全に治療することが出来ました。100%と言うことは出来ませんが、かなり再発する可能性は低いと思います。」
「他に、心房細動を起こしている場所があると言っていた、右心房とその下の部分の2箇所は、いわゆる期外収縮(きがいしゅうしゅく)で、心房細動とは無関係でした。でも一応今回の手術で処置をしておきました。」
※期外収縮(きがいしゅうしゅく)
異常な刺激によって心臓が本来の周期を外れて早く収縮する不整脈で、正常で規則正しい脈に混じって、時々早い脈が入り込む。不整脈の原因としては最も頻度が高い。期外収縮を起こしている場所が心房の場合は「心房性期外収縮」心室の場合を「心室性期外収縮」と呼び分けられる。特に病気がなくても起こる場合が多く、1日に1000回以下(1%未満)の期外収縮は、器質的心疾患がない場合、異常として扱われない。
(Wikipediaより)
(ああ・・・そうだったんだ・・・)
再発の理由がよくわかりました。
「リラポンさん、調子が良くなってきたということで、不整脈を抑える薬のタンボコールは今残っている分が無くなったら、終了しましょう。」
「血液が固まって血栓が出来るのを防ぐプラザキサカプセルと、胃腸を守るタケキャブは、とりあえず11月末まで継続しましょう。」
僕は、とりあえず今後再発しないために、気を付けることをS先生に訊いてみました。
すると、S先生は腕組みをして少し考え、
「そうですね・・・今回入院中の睡眠時検査で、血液中酸素の濃度を測る測定器の配線を指に付けて測定したと思いますが・・・これを見てください。」
S先生に促されて、またモニター画面を見ました。
「これが血中酸素の濃度のグラフです。」
「SpO2という値ですが、約1分間ですが、15%という値でした。これは要注意ではないのですが、ギリギリの値です。」
「もし気になるようでしたら、睡眠時無呼吸症候群の外来受診をオススメします。」
「受付はこの循環器内科と同じところです。また、お電話で予約する場合でしたら、循環器内科の代表電話にお電話されても構いません。」
「初診は、月曜・木曜・土曜です。睡眠中の検査をするため、一泊二日の入院が必要となります。」
(え?また入院?なんかやだなあ・・・)
僕がためらっていると、すかさず先生が言いました。
「入院しなくても、機器を貸し出して、ご自宅で測定することも出来ますよ。」
「まあ、リラポンさんの場合、症状は重くは無いのですが、基本的に睡眠時無呼吸症候群の場合、それは心房細動の原因となる場合が多いのですよ。」
(え?マジ?)
先生のその一言で、心は決まりました。
「リラポンさん、本当は定期的に心電図ホルター測定機械をお貸しして、24時間心電図を測定する必要があるのですが、AppleWatchをお持ちですので、それは必要無いです。ノイズを拾ってしまうと誤診することもありますが、基本的にAppleWatchはかなり信用できるので、これで心電図を測っていただいても差し支えありません。」
「でも、残念ながら、睡眠時無呼吸症候群のための検査はいずれにしても、病院の測定機械で測定するほかありません。」
先生に言われるまでもなく、すぐに受付で、睡眠時無呼吸症候群の外来受診を予約しました。
10月6日の午後となりました。
次回のS先生の診察は、10月26日となりました。
(次回に続く)
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