先日2023年4月19日、初めてエリック・クラプトン氏の日本武道館でのライブに行ってきました。
前回の続きです。
再び、エリック・クラプトン氏は、ストラトキャスターのギターを抱え、エレクトリック・セットに戻りました。
ジョージ・ハリスン氏と共作した「Badge」を演奏し、なかなか素晴らしいギター・プレイを聴かせてくれた後、「Wonderful Tonight」をしっとりと聴かせてくれました。
僕も好きな素晴らしいバラードで、観客がスマホの灯りを照らして、会場は神秘的な光景となりました。
ただ、桑田佳祐氏はラジオで、この曲と「Cocaine」はあまり好きではないようなことを言っていました。
ジョージ・ハリスン氏の元妻のパティー・ボイド氏と結婚したばかりの頃に書いた曲だとのことで、熱狂的なビートルズファンの桑田佳祐氏としては、こういった経緯からあまり印象が良くないのでしょう。
その後、エリック・クラプトン氏が敬愛するロバート・ジョンソン氏の「Cross Road Blues」「Little Queen Of Spades」を立て続けに歌い、そのまま「Layla」に突入しました。
この「Layla」のイントロが始まった時、僕は何とも言えぬ感動が背筋を走り、鳥肌が立ってしまいました。
やっぱりクラプトンと言えば、ベタですが、この「Layla」です。
しかも、レコードと同じ原曲通りのアレンジでプレイしてくれて、本当に良かったです。
ただ、心なしか、レコードよりも若干テンポが遅い感じはしました。
しかし、ほとんど自らがプレイし、力強いボーカルを聴かせてくれました。
その間、もう一人のギタリストのドイル・ブランホール氏が、隣でエリック・クラプトン氏のギタープレイをチラチラと見ていたのが印象的でした。
メイン・パートが終わった後の、延々と続くピアノ演奏まで聴かせてくれたのも、うれしかったです。
曲が終わり、エリック・クラプトン氏は深々とお辞儀をして、メンバー全員が退場しました。
そして、アンコールとなって、再び登場し、何を演奏してくれるかと思ったら、ジョー・コッカーの「High Time We Went」で、キーボードのポール・キャラック氏がキーボードを演奏しながら、ボーカルを担当していました。
このような流れは最近定番となったそうですが、桑田佳祐氏もラジオで言っていましたが、最後のアンコールの曲を自分が歌わずにメンバーに歌わせるのは、一般的にかなり珍しいことなのだそうです。
桑田佳祐氏も、「オレも自分のライブで、最後のアンコールは誰かに歌ってもらおうかな・・・」と言っていました。
ポール・キャラック氏のボーカルはとても上手くて迫力がありました。
曲が終わった後、エリック・クラプトン氏はまた深々とお辞儀をして、メンバー全員とステージの前方に出てきて、肩を組み、再び深々とお辞儀をしました。
退場がてら、ベースのネイザン・イースト氏が「お疲れさんでした!」とカタコトの日本語で気さくに挨拶して去っていったのが印象的でした。
とても大満足のライブでした!
78歳と高齢ですが、また日本に来て、武道館でライブをやってくれることを切に願います。
また、桑田佳祐氏がラジオでいろいろと面白いエリック・クラプトン氏のエピソードを話してくれました。
エリック・クラプトン氏は家庭環境が複雑だったせいか、イケメンでスーパースターなのに、とても劣等感が強い性格なのだそうです。
そして、地道な信条があるのだそうです。
「ステージに立っている時は、自分が最高だと思え。ステージから降りた時は、自分は最低だと思え」
このような地道な信条を持って、ギタープレイの向上に切磋琢磨してきたのでしょう。
また、日本に来ると必ず原宿の「福よし」というカツ丼店に行って、大好物のチキンカツ定食を食べるのだそうです。
ぜひ、行ってみたいと思います。