先日11月23日の横浜アリーナで行われた、ユーミンの「50th Anniversary 松任谷由実コンサートツアー The Journey」を観に行きました。
今回は後半のもようをお伝えします。
「TYPHOON」から「あの日に帰りたい」までのアンニュイでアコースティックな4曲が終わり、再びある新米の乗組員が書いたという設定の日記帳を見ながら、朗読を始めました。
朗読が終わり、「さまよいの果て波は寄せる」をしっとりと歌い上げた後は、さわやかで澄み渡った印象の「セイレーン」、ワクワク感を増幅させる「Blue Planet」と続き、1995年リリース「KATHMANDU」収録の「Delphine」が演奏されました。
とても気だるいアンニュイな感じが心地良い曲でした。
船の甲板を模したユーミンの歌うステージから、グリーンの光線が四方八方に広がっていき、それが雲のような感じを醸し出し、ステージから僕たちが座っていた席へちょうど水平に光線が伸びてきていたので、ユーミンの元へ直ぐにでも歩いて行けそうな錯覚に陥りました。
大きな風船状のイルカのフィギュアが2頭、客席の上を、上下に揺れながら漂っていき、曲の気だるいアンニュイさとの相乗効果で、とても幻想的な雰囲気を醸し出していました。
演奏が終わる少し前に、イルカは会場の出入口のあたりまで、まるで自分の意思を持っているかのように進んで退場して行ったのには驚きました。
そして、雰囲気は一転、「LOVE WARS」「Now Is On」とストレートなロック調の激しいナンバーが続きます。
「Now Is On」では、後半のラップの部分で、前回同様コーラスの今井氏が出てきて、流暢なラップのボーカルを繰り広げてくれました。
早口なのであまり聞き取れなかったのですが、最近の不安定な世界情勢や相変わらず続いている戦争に対して皮肉った言葉が所々あったように感じました。
そして、再びある新米の乗組員が書いたという設定の日記帳を見ながら、朗読が始まりました。
朗読が終わると、1983年リリース「REINCARNATION」収録のアップテンポのノリノリのナンバー「星空の誘惑」が始まりました。
曲の途中で、またあの大きな龍が現れ、今度は龍の頭の上にはコーラス・パーカッションの佐々木詩織氏(たぶん)が乗っていました。
今度も、龍は激しく波打ちながら泳いでいるようで、口から火を噴いており、それがさらにステージを盛り上げていました。
続いて、ライブではおなじみの名曲「埠頭を渡る風」、そして船の側面から火が噴き上がり、照明がステージを怪しく赤く染め、たくさんのダンサーがステージに登場し、1993年の大ヒット曲「真夏の夜の夢」の演奏が始まりました。
ステージでユーミンが歌う中、その周りをダンサーたちがバク転をしたりして激しいダンスを繰り広げ、とてもエキサイティングでした。
会場の熱量は一気に上昇し、一気に盛り上がり、それまで意外と立っている人はほとんどいなかったのですが、ほぼ全員が総立ちとなりました。
周りの同年代(50代)と思われる人たちは男女問わず、激しく踊りまくっているようで、僕も調子に乗って踊りまくってしまいました(-_-;)
(ほとんど、ドリフのヒゲダンス(古い・・)のような踊りでしたが・・・)
このエキサイティングな曲が終わると、一転して、波の静かな音が奏でられ、名曲「航海日誌」の演奏が始まりました。
曲が終わり、ユーミンがつぶやくように話し始めました。
「海はいつもいろいろなことを教えてくれます。寄せては返す波のように、私たちの世界もそんなことの繰り返しです」
「集団心理は海のようです。コントロール不能だと感じます。それでも未来は良くなると願っています。人間の知性を信じています。」
前回同様、とても印象的なMCでした。
この不安定な世界情勢の現状に対するユーミンなりの懸念を表明していたように感じられました。
そして、メンバーたちがステージを去った後も、ユーミンは一人残り、四方八方に深々と頭を下げ、右手を上げながらスポットライトのもと、ステージを後にしたのでした。
この続きは次回のブログで!