約束していた会社の産業医面談の日がやってきてしまいました。
前回からの続きです。
人事部長からは、早めに来て、休憩室で待っていてほしいとメールで言われましたが、本社の社員たちがデスクで仕事をしているスペースのすぐ隣で、何の仕切りも無く、丸見えの状態です。
しかも社内の扉を開けて入ったら、社員が仕事をしている後ろや前を通らなくてはなりません。
当然何らかの挨拶をしなければならず、数ヶ月も休職している僕にとっては一体何と言えばよいのか、どういう表情をすればよいのか、判断に困るところでした。
おそらく相手方の同僚や上司たちにとっても、同様だと思います。
実は、こういうことが一番ストレスに感じて、厄介なことだったりします。
そこで、僕としては、約束の時間(午後4時)ギリギリに行くことにしました。
ギリギリなので、上司や同僚らとコミュニケーションを取る暇もなく、すぐさま産業医との面談室に向かうことを企んだのです。
僕があまりにも緊張している風に見えたのか、妻が会社の近くまで付き添ってくれることになりました。
というか、これではまるで小学生や中学生と同じで気恥ずかしいので、断ったのですが、面倒見の良い妻は頑として譲ろうとせず、会社の最寄り駅である新宿駅まで一緒に電車に乗って付き添ってくれました。
新宿駅からはそこそこ歩くのですが、会社の入っているビルの真ん前まで付き添ってくれたことは、かえって良かったかと思っています。
余計な雑念に襲われて、余計なことを考えなくて済むので・・・
しかし、約4ヶ月ぶりに会社のあるビルのエントランスに一人で入り、一気に緊張したと同時に、休職する前の大変だった時期をおもわず思い出さずにはいられませんでした。
会社のあるフロアでエレベーターを降りましたが、幸い誰もいませんでした。
そして、オフィスのドアをセキュリティカードを通して入らなくてはならないのですが、これが一番緊張しました。
中にいる本社の社員みんなの視線が一気に集まり、注目されるからです。
しかし、仕方ありません。
(ええーーい!! ままよー!!)
ほとんどやけになって中に入ると、すぐ目の前に総務の担当の女性社員が出迎えてくれて、奥にある会議室に入るよう、示唆されました。
僕は出来るだけ注目を浴びないように、早足で進みましたが、何人かの社員が僕だと気がついたようでした。
(なんとなく気配で、ちょっとビックリしている感じが伝わってきました)
そして、産業医が待つ会議室のドアをノックして、すぐさま中に入るのでした。
(次回に続く)