前回の続きです。
以前手術をしてもらって、とてもお世話になったS先生のいる、東京医科大学病院の循環器内科を診察することになりました。
手術後の経過観察が打ち切りとなった2017年11月から、実に4年半ぶりでしょうか。
久しぶりに来た東京医科大学病院は、改装したようで、大きく変わっていました。
以前は築年がかなり経っていたせいか、古びた感じがあり、全体的に暗い雰囲気でした。
それが、エントランスがとても広くて開放的になり、ガラス張りなので、外からの光が差し込んで、とても明るい雰囲気になりました。
そして、以前よりずいぶんと多くの患者さんが来ていました。
紹介状と心電図のデータの入ったDVDROMを受付に渡し、2階にある循環器内科の前に座って順番を待ちました。
以前の暗くて重々しい雰囲気は一掃され、ここも明るい雰囲気です。
ほどなくして、名前を呼ばれ、S先生のいる診察室に入っていきました。
4年半ぶりではありますが、あの気さくな笑顔のS先生が座っていました。
「お久しぶりですね。リラポンさん、心房細動が再発なさってしまったのですね。」
僕の心電図データが映っているモニターを観ながら、S先生は言いました。
そして、3月ころから体調不良が続いていたことを切々と話し、2月20日からAppleWatchで心房細動がある通知がずっと続いていたことも話しました。
先生は「見せてください」と言ったので、iPhoneのヘルスケアのデータを見せたところ、「なるほど・・・」と感心したような顔をして、こう続けました。
「リラポンさん、以前手術したのは、肺動脈の部分なのですが、あれから4年半経って、その部分の治療法はかなり進化しています。今回の心房細動ですが、もしかしたら、またそこから変な電気信号が漏れてきてしまっている可能性があります。」
「ただ、確実とは言えず、もしかしたら全く新しい部分からかもしれません。これについては今後CTを撮って確かめることになるでしょう。」
先生は以前の僕の心臓の姿をアニメーション化した映像を見せながら、話してくれました。
そして、なおもこう続けました。
「心房細動で最も恐ろしいのは、血栓が出来て、それが脳内に飛んでしまうことです。そうすると、脳梗塞の恐れが非常に強くなり、もし脳梗塞を起こそうものなら、深刻な後遺症が起こることは覚悟しなければなりません。」
「でも、リラポンさんは体質的に血栓の心配はほぼありません。一応、当面は以前処方した薬である、タンポコール錠50㎎、プラザキサカプセル110㎎を処方し、次回の診察でその経過観察をしてみましょう。」
このようにS先生に言われて、僕はホッと胸をなでおろしました。
同じ心房細動を患って、脳梗塞になってしまった身体の不自由な長嶋茂雄氏を想像してしまったからです。
そして、S先生は、僕の顔をまじまじと見ながら、こう言いました。
「リラポンさん、どうでしょう。前回と同じカテーテルアブレーション手術をすれば、今回の心房細動も治ってしまいますよ。」
前回の時は、渋ってしまった手術でしたが、今回は間髪入れず、「お願いします!」と頭を下げました。
「そうですか!わかりました。それでは次回は三週間後の7月6日に来てください。薬を飲んだ経過観察の結果を確認し、CT検査など行って、今後のスケジュールを決めましょう。」
とりあえず、入院して、手術することは確実となりました。
この件につきましては、また7月6日以降にご報告します。
(次回に続く)
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